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2019-12

1979年11月24日付 Billboard Hot100


Hot10
1 No More Tears (Enough Is Enough) Barbra Streisand/Donna Summer
2 Babe  Styx 最高位No.1
3 Still Commodores 最高位No.1
4 Dim All The Lights Donna Summer 最高位2位
5 Heartache Tonight Eagles
6 Please Don't Go KC And The Sunshine Band 
最高位No.1
7 You Decorated My Life Kenny Rogers
8 Send One Your Love Stevie Wonder
9 TUSK Fleetwood Mac
10 Pop Muzik M 最高位No.1

☆ 「No More Tears (Enough Is Enough)」はバーブラ・ストライサンド,ドナ・サマーの双方にとって4曲目のNo.1ヒット(ドナにとっては最後のNo.1)。ディスコ・クイーン,ドナはこの時期が絶頂期で『バッド・ガールズ』からのシングル第三弾「Dim All The Lights」がまだ第4位にいる。スティックスの「ベイブ」は彼らに初めて,かつ唯一のNo.1をもたらした。コモドアーズ「Still」はライオネル・リッチー節全開の見事なバラード。

☆ しかし6位「Please Don't Go」(KC And The Sunshine Band)のTKレコーズと「No More Tears」「Dim All The Lights」のカサブランカ・レコーズがこの後程なく倒産するとは当時誰も想像できなかっただろう。改めて見てみるとこんな分類。

(ディスコ系)
1 No More Tears
4 Dim All The Lights
10 Pop Muzik

(アダルト・コンテンポラリー系)
2 Babe

(ブラック・コンテンポラリー系)
3 Still
6 Please Don't Go

(メインストリーム・ロック)
5 Heartache Tonight ※カントリー・ロックとも
9 TUSK

(カントリー系)
7 You Decorated My Life

(サウンドトラック)
8 Send One Your Love ※ただし商業映画ではなく植物の生態を描いた科学映画

☆ 全くバラバラなチャートであることが分かる。実際,ケニー・ロジャーズはこの頃からがキャリア最高の黄金期だし,Mのロビン・スコットは坂本龍一とコラボ作品を創るがそこまで,イーグルスもフリートウッド・マックも活動停止に進み,ドナはディスコ・クイーンからのイメージチェンジに苦しむ。バーブラに至っては変なストーカー紛いの被害を受ける始末で,スティックスは代表作『コーナーストーン』に続きこの後も良作を何作か出すという感じ。

Babe (Dennis DeYoung)



PERSONNEL
Dennis DeYoung - vocals, keyboards
Tommy Shaw - guitar solo
Chuck Panozzo - bass guitar
John Panozzo - drums
1979年12月8日付No.1
【最高位】
No.1:米国(Billboard/Cashbox),カナダ,南ア
3位:豪州,ニュージーランド
6位:英国,11位:蘭,18位:ベルギー

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「カイシャ夫婦」の考察 (じいさん学 第3講)


☆ われわれが生まれた瞬間から縁を持つ法律は民法になる。この法律にはヒト(自然人)も定義しているし,意思表示という切り口から人がどこから始まり,その権利はどこまで有効になるか書いてある(例えば胎児の権利は出生により遡って有効になる(遡及効)なんて話)。

☆ 実際「民法」は冠婚葬祭ではないが,ヒトの一生に直接係わる法律である。ここは別に「じいさんのやさしい法律教室」ではないので,枕はこのあたりにしたいところだが(苦笑),カンコンソウサイのコンとは関係なさそうな話をしようとしている。それが「カイシャ夫婦」の話だ。

Saturday in the Park (Chicago 1972年7月13日)



☆ と,言いつつ,もう少し「じいさんのやさしい?法律教室」が続く。「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。」と書いてあるのは日本国憲法(第24条1項)で,この条文に「両性」と書いてあるから,同性婚ができない(事実婚は当事者が法律上の権利保護を受けられない(そうなりにくい))。だから憲法改正の対象が自衛権に関する項目でなくこの条項であれば賛成という人も少なくはない。

☆ では民法にはどう書いてあるか。「婚姻は、戸籍法 (昭和22年法律第224号)の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる。」(第739条1項)とまあ具体的な手続論に入っている。著名人がブログなどで「入籍しました」と嬉しそうに書いている時は,この手続をしたことになる。とまあ,こういう話を始めると石川達三の『青春の蹉跌』の冒頭部分みたいになってくるのでそろそろ本題に戻さなければいけない(自爆)。

We've Only Just Begun (The Carpenters 1970年9月12日)
(Paul Williams; Roger Nichols)



☆ 「カイシャ夫婦」とは何か?この言葉から考えられる平凡な二つのパターンを挙げる。① 社内恋愛もしくは社内結婚したカップル(がそのまま勤務している)、② 社内の不倫カップル。①は夫婦そのもの,もしくはその予備軍だし,②は事実婚もしくはそれを前提とする関係であることが大部分だ。でも「カイシャ夫婦」には③の道がある。その「第三の道」とは

③ 仕事上のパートナーでありながら「何となく親密すぎる」リレーションシップ

こういうペアがいるでしょ。「シティーハンター」みたいなの(古っ!)。これです。この人達です(爆)。

☆ こう書くと「夫婦って言うけど同性間が最初から排除されているのはおかしいじゃない」という声が聞こえてきそうだ。確かにそうなんだけど,LGBTという話でなく同性間のリレーションシップの場合はむしろ「社内政治」で語られる部分が多い。もちろん「カイシャ夫婦」の構成要素に「社内政治」があって利害得失の関係上「ひっついている」(⇒そういう人は往々にして「腰巾着」と揶揄されている)場合もある。だからそういうケースを別として,あまりそういう利害関係がない部分での「傍から見ても親しすぎるリレーションシップ」についてのみ「カイシャ夫婦」とさせていただきたい。

I Won't last a day without you (The Carpenters 1974年3月25日)
(Paul Williams; Roger Nichols)



☆ 「カイシャ夫婦」のペアは仕事ができる(基本的に。あるいはドラマやアニメや映画的に)。息もあっている。それだけだったら,どこのプロジェクトにもみられる。課内全員が「お友達」のような暖かな組織も多い。が,物事には閾値というか限界がある。「カイシャ夫婦」はどうみても「越えている」のである。

☆ 別の角度から見れば「カイシャ夫婦」には依存関係(片方は明確な依存であり,他方は意識せざる共依存であろう)があり,それはフツーの「信頼関係」を超えているように傍から見えるのだ。誰も口に出して言わないが,心の底では羨ましいと思っている。その深層心裡においては,ハッキリ鬱陶しいと思っている。

☆ むかしむかしそんな「カイシャ夫婦」と同じ部署になったことがある。片方は優秀な幹部候補生でもちろん妻子持ち。もう片方は入社時から優秀で知られた実務家でこちらは独身。で,ある日偶然この二人が会社を休んだ。たぶん偶然だろうし,ぼくがその部署にいた時にそういうことはその後二度と無かったのだが,それでも「彼女の同僚」達はざわざわしていた。それから余り経たない時期に忘年会があり,やはり少しだけ座が乱れた。オンナゴコロも微妙だが,「カイシャ夫婦」も微妙な存在だと思った。

I need to be in love (The Carpenters 1976年5月21日)
(Richard Carpenter / John Bettis / Albert Hammond)




じいさん「ココロの川柳」集
カストリの 域に達して ひと安心
果たしたる コミットメントに どや顔で
でも次の 手持ちがなくて 青くなり
なせばなる 開き直りで ネタ探し
(おそまつ...)

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特別補講「くたばれ黒転金曜日」(音楽と「文字」「絵」のみ^^)








👇
Script by Southern Rocker

Track 1 from their fourth album “Katy Lied” released in 1975 copyright ABC Records. This was their first release after the breakup of the original five member lineup due to conflicts over touring and recording schedules. Becker and Fagen were no longer interested in touring. The album was recorded using the best session musicians available, and features Michael McDonald, Jeff Porcaro and Larry Carlton. The album achieved Gold status within a couple of months and went Platinum in 1993. Recorded from CD. Written by Walter Becker & Donald Fagen and produced by Gary Katz. RIP Walter Becker, Hugh McCracken, Wilton Felder, Jeff Porcaro, Victor Feldman, Phil Woods, Jimmie Haskell & Bill Perkins. Featuring:

Donald Fagen – Lead vocals, piano, keyboards & sax
Walter Becker – Bass & guitars. Lead guitar on “Black Friday” & “Bad Sneakers”
Special Guests:
Hugh McCracken – Guitars
Denny Dias – Guitars, lead guitar on “Your Gold Teeth II”
Rick Derringer – Guitars, lead guitar on “Chain Lightning”
Dean Parks – Guitars, lead guitar on “Rose Darling”
Elliott Randall – Guitars, lead guitar on “Throw Back The Little Ones”
Larry Carlton – Guitars, lead guitar on “Daddy Don’t Live In That New York City No More”
Michael Omartian – Piano & keyboards
David Paich – Piano & keyboards
Phil Woods – Alto sax on “Doctor Wu”
Jimmie Haskell – Horn & horn arrangements on “Throw Back The Little Ones”
Bill Perkins – Horn on “Throw Back The Little Ones”
Victor Feldman – Vibraphone & percussion
Wilton Felder – Bass
Chuck Rainey – Bass
Jeff Porcaro – Drums & dorophone
Hal Blaine – Drums on “Any World (That I’m Welcome To)”
Michael McDonald – Background vocals
Myrna Matthews – Background vocals on “Everyone’s Gone To The Movies”
Sherlie Matthews – Background vocals on “Everyone’s Gone To The Movies”
Carolyn Willis – Background vocals on “Everyone’s Gone To The Movies”

※歌詩は上のYouTube参照。
(Note)
Muswellbrook, New South Wales(英語版Wikipediaより抄)

Muswellbrook is a town in the Upper Hunter Region of New South Wales, Australia,about 243 km (151 mi) north of Sydney and 127 km (79 mi) north-west of Newcastle.

The Steely Dan song "Black Friday" from the 1975 album Katy Lied contains the lyrics:
"When Black Friday comes,
I'll fly down to Muswellbrook, gonna strike all the big red words from my little black book.
Gonna do just what I please, gonna wear no socks and shoes, with nothing to do but feed
all the kangaroos."

> Songwriter Donald Fagen explained the lyrics in an interview with Paul Cashmere of Undercover Music; "I think we had a map and put our finger down at the place that we thought would be the furthest away from New York or wherever we were at the time".




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「ORANGE MECHANIC SUICIDE」 (ORIGINAL LOVE 1988年8月/Reissue 2000年10月24日)



「ORANGE MECHANIC SUICIDE」 (作詩・作曲:田島貴男)

☝GJ!

このヴァージョンを初めて聴いたのは『変身』(1999年3月17日)の時だったので,結構なインパクトを受けた記憶がある。その後,2000年の暮れかもう少し後に洋盤CD店に行ってこのCDとバズコックス『スパイラル・スクラッチ』を見つけ狂喜して即買ったのを思い出す(爆)。まだネットショッピングもそれほどなかった時代で(その2年後ならアマゾン,4年経たずに楽天で買い始めたが),歴史的名盤のリイシュー(というより初CD化)が2枚も出てくるなんて地方のアナログショッピングの時代にはキセキに近かった。

☆ Wikipediaのこのアルバムで目が留まったところ。
> このアルバムが制作されるに至るまで、オリジナル・ラヴはその音楽性を幾度か変化させてきたが、その経緯について田島は「そもそもレッド・カーテンを作ったきっかけっていうのは、自分の曲がたくさん出来ちゃってたから、それを発露したかったんです。具体的に“どういう音楽をやりたいんだ?”ってヴィジョンはなかったんだけど…オリジナル・ラヴもそうなんだけど…レッド・カーテンをやることによって“ポップな音楽っていうのは、どういう音楽なんだろう?”っていうことを探していきたかったっていうか、そんなことをやってた気がしますね」
> 「だからなのか、僕たちがやってたことは、その当時からどこにも入らないような感じでしたね。当時“ネオGS”って呼ばれているバンドたちがあって、結構盛り上がってたんですよ。僕らも彼らが作ったコンピ盤[『ATTACK OF... MUSHROOM PEOPLE』 1987年4月15日発売 MINT SOUND RECORDS LP:MSR-1004]に参加したから、そういった人たちとのくくりで見られることも多かったけど、ネオGSをやっているっていう意識はやっぱりなかったな。ヘンなニュー・ウェーブっていうか、聴きようによっちゃあ、サイケにも聴こえるし、モノクローム・セットっちゃあモノクローム・セットとも言える、煮え切らないサウンドだったんじゃないですかね」

☆ このアルバムを聴いた時点(2000年代初頭)のぼくの感想は「ネオアコ」と「アーバン・ブラック」のクロスオーヴァー。たじまん発言にモノクローム・セットが出てくるのが興味深い。彼らがラフ・トレードからヴァージン(ディンディスク)に移った1980年前後の作品は当時ヴァージンの国内ディストリビューターだった日本ビクターの洋楽部から出ていてそれなりにしっかり聴いているので(笑),この曲などにもその影響の一端はあるのだろうが,むしろラーズ以降のマンチェスターのネオアコシーンに近い気もする。

☆ 『RED CURTAIN –Original Love early days–』(2011年3月2日)の対談(ライナー)ではXTCの名が出ていたが,XTCであれば,スティーヴィ・リリーホワイトの「重低音ポップ」後の路線(『English Settlement』~『Mummer』あたり)の感じがある。昔この曲の変化を取り上げて「ネオアコからアーバンブラックへ」と書いたら,ファン度の高い人間と間違われチョッと困ったことがあった。CDなら相当聴き込んだが,遂にバンド時代のORIGINAL LOVEは行けずじまいだったから。

ORIGINAL LOVE
TAKAO TAJIMA : YAMAKI Acoustic Guitar, Vocals
TAKASHI MURAYAMA : 6st-Electric Guitar, 6st & 12st W-Neck Electric Guitar
MAKOTO ORI : Bass, Keyborads
YUKIHIRO AKIYAMA : Drums, Percussions

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「Rock'n Me」 (The Steve Miller Band 1976年8月)



初出:2012年4月7日(未成 歌詩・抄訳・YouTube追加:2019年11月17日:19日多少修正^^;)

FLY LIKE AN EAGLE: 30TH ANNIVERSARYFLY LIKE AN EAGLE: 30TH ANNIVERSARY
(2006/06/28)
Steve Miller

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☆ 英語版Wikipediaにしっかり指摘しているが,この曲のリフはフリー「All Right Now」である(そこまで断言はしていないが,もう少し上品にこう書いている)。

> The song's bridge riff bears a heavy resemblance to the main riff of All Right Now by Free.

☆ 確かにガッと音を入れて,それに続いてつま弾くところはフリーの名曲の影響が色濃く出ている。もっともスティーヴ・ミラー御大も元はと言えばブルース・ロックから始めた人なので,ブルース的なリフを効果的に使ったとは言えると思う。

Rock'n Me (Steve Miller)


Well I've been lookin' real hard
ああ,全くずっとキツイ感じだったぜ
And I'm tryin' to find a job
しかも何とかして仕事を見つけなきゃいけなかったんだ
But it just keeps gettin' tougher every day
だけど日に日に状況ってヤツがしんどくなってきてさ
But I got to do my part cause I know in my heart
でもまあ俺(おい)らはそんな中でも自分の役割をしっかりやってたのさ
I got to please my sweet baby, yeah
あの娘を喜ばさなきゃいけないって分かってたからな

Well, I ain't superstitious
ああ,俺らは別に縁起を担ぐ方でもないし
And I don't get suspicious
ましてや疑り深いってこともない
But my woman is a friend of mine
だけど俺らの彼女からすればあくまでも友達の一人だってことで
And I know that it's true that all the things that I do
でもまあ,俺らがすることの全ては正解な訳で
Will come back to me in my sweet time
甘~いひと時がちゃんと戻って来るってことさ

So keep on rock'n me baby
だから,俺らを乗せてくれよ
Keep on a rock'n me baby
ずっとこのままノリノリで
Keep on a rock'n me baby
だから,俺らを乗せてくれよ
Keep on a rock'n me baby
このノリで俺らと決めてくれ

I went from Phoenix, Arizona
アリゾナのフェニックスにさ,行ってたんだ
All the way to Tacoma
タコマの方からぐるっと回って
Philadelphia, Atlanta, L. A.
フィラデルフィアだとかアトランタとかロスまで行ってね
Northern California where the girls are warm
北カリフォルニアじゃ女の子はみんな暖かい心で
So I could be with my sweet baby, yeah
だから俺らも自分の彼女と居られたらなあって思ってたのさ

Keep on a rock'n me baby
Keep on a rock'n me baby
Keep on a rock'n me baby
Keep on a rock'n me baby
Baby, baby, baby
Keep on rock'n
Rock'n me baby
Keep on a rock'n
Rock'n me baby

Don't get suspicious
そうそう疑り深くなるんじゃないよ
Now don't be suspicious
今じゃ誰も何も疑っちゃないだろ
Babe, you know you are a friend of mine
だからさ,君は俺らの大切な友達のひとりだってこと
And you know that it's true
マジなことって分かってるだろ
That all the things that I do
俺らがずっとやってきたことはみんな
Are gonna come back to you in your sweet time
ここに戻ってお前さんと甘~い時間を過ごすためだったってことをさ

I went from Phoenix, Arizona
All the way to Tacoma
Philadelphia, Atlanta, L. A.
Northern California where the girls are warm
So I could hear my sweet baby say
で,俺らも彼女がこう言うのを聞きたくなったって訳さ

Keep on a rock'n me baby
あたしと決めてベイビー
Keep on a rock'n me baby
ずっとこのままのノリで
Keep on a rock'n me baby
このまま決めてよベイビー
Keep on a rock'n me, rock'n me, rock'n
あたしと決めてベイビー,決めてね,決めて
Baby, baby, baby
ベイビー,ベイビー,ベイビー
Keep on a rock'n me baby
Keep on a rock'n me baby
Keep on a rock'n me baby

☆ スティーヴ・ミラーという人は朗々と歌う印象がある。「ジョーカー」や「アブラカダブラ」は淡々と歌っている印象が強いが(この2曲がその他のNo.1作品)「フライ・ライク・アン・イーグル」や「ジェット・エアライナー」やこの曲のような歌い方の方が彼っぽい気がする。それと,この曲はアメリカの色んな町の名が出てくるが,サンフランシスコのシーンを引き継いだヒューイ・ルイス&ザ・ニュースの「ザ・ハート・オブ・ロックンロール」に繋がるような感じがする。

2019年11月17日追記

☆ スティーヴ・ミラー・バンドとして2作目のNo.1(1976年11月6日付)ヒットのこの曲。息の長いヒットだったのでチャート推移はこうなる。

Billboard Hot 100 1976年
8/14 85位(New Entry)→70位(8/21)→56位(8/28)→37位(9/4)→27位(9/11)→23位(9/18)→21位(9/25)→18位(10/2)→13位(10/9)→11位(10/16)→10位(10/23)→3位(10/30)→No.1(11/6)→6位(11/13)→7位(11/20)→11位(11/27)→23位(12/4)→76位(12/11)→ランク外(12/18)

☆ 「Rock'n Me」がトップに立った近在のヒット曲を挙げると
Walter Murphy & The Big Apple Band 「The Fifth of Beethoven(運命'76)」
:10/9付 No.1
Rick Dees & His Cast Of Idiots 「Disco Duck」
:10/16付 No.1
Chicago 「If You Leave Me Now(愛ある別れ)」
:10/23~30付 No.1
「Tonight's The Night(Gonna Be Alright) (今夜決めよう)」
:11/13~'77 1/1 ☆8週連続No.1

☆ ディスコ旋風第一陣が吹き荒れた1976年夏~秋のチャートが落ち着く(シカゴのピーター・セテラとロッド・スチュワートがこの年を代表するバラードヒットを飛ばす)場面で,この時期唯一のロックンロール・ヒットだったのがこの曲。

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無人講義











【告知】
理由があって通常講義を1週間延ばすことにしました。

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「Sweet Home Alabama」 (Lynyrd Skynyrd 1974年6月24日)


初出:2007年3月17日
セカンド・ヘルピングセカンド・ヘルピング
(2006/06/21)
レーナード・スキナード

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Sweet Home Alabama
 (Ed King - Ronnie Van Zant - Gary Rossington)



Big wheels keep on turning
列車は走り続けるのさ
Carry me home to see my kin
故郷の親戚に会うために俺を連れて行く
Singing songs about the Southland
南部のことを歌ったあの歌を口ずさみながら
I miss Alabamy once again
アラバマ娘にまた逢い損なったら
And I think its a sin, yes
それは罪深いことじゃないか

Well I heard mister Young sing about her
そこで,俺はヤング氏が彼女について歌ったのを聞いたんだ。
Well, I heard ole Neil put her down
そして,俺はニールさんが彼女のことを書き留めたのを聞いた
Well, I hope Neil Young will remember
だけど,俺にはニール・ヤングさんには覚えておいて貰いたいことがある
A Southern man don't need him around anyhow
「南部の男」はどっちにしても,お前さんに用はないってことさ

Sweet home Alabama
アラバマは素敵な故郷
Where the skies are so blue
空はどこまでも青い
Sweet Home Alabama
素敵な故郷,アラバマ
Lord, I'm coming home to you
そうとも,俺はお前の元へ戻って来たんだ

In Birmingham they love the governor (boo boo boo)
バーミングハムでも州知事は好かれているぞ (まさか,ね)
Now we all did what we could do
今では俺たちは,自分に出来ることはきちんとやって来た
Now Watergate does not bother me
今ではウォーターゲート事件は俺たちを悩ますことはない
Does your conscience bother you?
キミの良心は,そんなにキミを苦しめているのかい
Tell the truth
本当の事を言ってみろよ

Sweet home Alabama
アラバマは素敵な故郷
Where the skies are so blue
空はどこまでも青い
Sweet Home Alabama
素敵な故郷,アラバマ
Lord, I'm coming home to you
そうとも,俺はお前の元へ戻って来たんだ
Here I come Alabama
俺はアラバマに戻ってきたのさ

Now Muscle Shoals has got the Swampers
マッスル・ショールズのスタジオではスワンプ・ロックをやる連中が溢れている
And they've been known to pick a song or two
そこで奴らは1曲か2曲書き留めるのさ
Lord they get me off so much
どうか俺らをそこから引き離さないでくれ
They pick me up when I'm feeling blue
奴らは俺が憂鬱な時に元気づけてくれる
Now how about you?
お前はどうなのさ

Sweet home Alabama
アラバマは素敵な故郷
Where the skies are so blue
空はどこまでも青い
Sweet Home Alabama
素敵な故郷,アラバマ
Lord, I'm coming home to you
そうとも,俺はお前の元へ戻って来たんだ

Sweet home Alabama
アラバマは素敵な故郷
Oh sweet home baby
素敵な故郷さ,ベイビー
Where the skies are so blue
空はどこまでも青くて
And the governor's true
州知事は正しい行政を行っている
Sweet Home Alabama
アラバマは素敵な故郷
Lordy
そうだろ
Lord, I'm coming home to you
俺は,お前の元に戻って来たんだ
Yea, yea Montgomery's got the answer
州都モントゴメリーがその答えだ

【Notes】
・Neil Young:カナダ出身のシンガー・ソング・ライター。バッファロー・スプリングフィールド,CSN&Y,スティルス=ヤング・バンドで活躍。クレージー・ホースを率いて今もなお現役バリバリの「戦うミュージシャン」のひとりであり,アメリカン・ミュージックの最も重要なミュージシャンのひとりである。「A Southern man」は,彼の作品。

・Birmingham:アラバマ州バーミングハム市。アフリカン・アメリカンの公民権運動発祥の地。

・Watergate:ワシントンにあったビルの名前ならびにそのビルの名を冠した20世紀米国政治史上最大の疑獄事件。再選を図るリチャード・ニクソン大統領(共和党)の意を受けた大統領再選委員会のメンバーが1972 年にこのビルの中にあった民主党全国委員会事務局に侵入し,盗聴器をしかけようとして未遂に終わった事件。1974 年、ニクソン大統領は引責辞任。この事件をスクープしたワシントン・ポスト紙の記者ボブ・ウッドワード(当時30歳)は,現在もアメリカを代表する第一線のジャーナリストとして著作を多く出している。

・Montgomery:アラバマ州の州都モントゴメリー市

2稿:2015年6月8日
セカンド・ヘルピング/レーナード・スキナード
¥1,851 Amazon.co.jp


Sweet Home Alabama
(Ed King, Gary Rossington, Ronnie Van Zant)




PERSONEL
Lynyrd Skynyrd :
Ronnie Van Zant – lead vocals
Ed King – lead guitar, backing vocals (first "woo" at the end of the last chorus)
Leon Wilkeson – bass guitar, backing vocals (second "woo" at the end of the last chorus)
Bob Burns – drums
Billy Powell – piano
Allen Collins – rhythm guitar (left channel)
Gary Rossington – rhythm guitar (right channel), acoustic guitar (left channel)

Additional personnel :
Al Kooper – backing vocals (left channel)
Clydie King – background vocals
Merry Clayton – background vocals

Produced by Al Kooper

2019年11月14日追記
☆ アラバマ州は合衆国南部に位置している。四方は東西南北の順にジョージア,ミシシッピ,フロリダ,テネシーの各州があるディープ・サウスというのがどこを指すのかわからないが,州の愛称がThe Heart of Dexie(南部の心臓部)ということだから,まあここもそうなんだろう。アラバマの名はネイティブ・アメリカンであるチョクトー族の言葉を語源とするようで,後年はアラバマ族が自らの部族名としたという。

☆ アラバマと言えばクリムゾン・タイドだ。これはスティーリー・ダンの「Deacon Blues」の歌詩に出てくるアラバマ州立大学のフットボールチームの愛称で,後年この名を冠した映画(1995年5月12日全米封切 トニー・スコット監督作品)も公開されている。

☆ この曲やアラバマ州についてはWikipediaのそれぞれの項目解説が適切であると思うので,ここに付言することはありません。
【CHART】
Billboard Hot100 1974
93位(7/27:New Entry)→72位(8/3)→56位(8/10)→44位(8/17)→36位(8/24)→28位(8/31)→22位(9/7)→18位(9/14)→14位(9/21)→10位(9/28)→9位(10/5)→19位(10/12)→15位(10/19)→8位(10/26:最高位)→8位(11/2)→44位(11/9)→93位(11/16)
☆ チャート歴を見て興味深いのは,初登場順位と最終(17週目)順位が同順位で,これ以外にも同順位を2度繰り返すものが二つ(8位と44位)あったり,一度順位を落としてから最高位に到達したりしていること。
カナダ:第6位,英国:31位(2008年リバイバル時:44位),スイス:51位,豪州:56位,西独:87位

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二項対立(「EASY ACTION」(The Street Sliders 1987年7月22日))


☆ 世の中にThe Street Slidersの作品が無い(見たところ2014年再発盤含め,全て廃盤)という状況は少し勿体無いように思う。このバンドはキャラクターを立てる(ポストモダンの80年代に共通のテーマ)ことに成功し,記憶に残る活動をしてきたからだ。

☆ 彼等の代表作を聴けば,このバンドが主に1970年代前半(『スティッキー・フィンガーズ』から『ブラック・アンド・ブルー』まで)のローリング・ストーンズのアーシーで粘っこい音を彼らなりに消化してアップデートしていたことが理解できよう。それは単純なコピーではなく,醸し出すグルーヴによってそろそろ始まりつつあった当時のバンドブームを先駆し,差別化することに成功した。Wikipediaのこのバンドの項には,次のような評価があり,ほぼ賛成だ。

> ブルースを基調にした音楽性と、時代に媚びることのない姿勢は、2000年の解散までぶれることがなかった。

「Easy Action」 (Joy-Pops / 村越弘明)



☆ Joy-Popsは,HARRY(村越弘明)と蘭丸(土屋公平)の共同名義。歌詩が物議を醸したのは昔の話で(笑),「じいさん学」のところで触れたように「風刺には批評性が必要」という条件は満たしている。本来的には「ウチら」と「お宅ら」の二項対立をテーマにしているから,いまみちともたか(バービーボーイズ)の詩の世界に近い。カリカチュアの対象には「それで商売してるんだろ?」という皮肉な問いかけもあれば,「お宅らは勝手にやれば。ウチらはウチらでやらしてもらうから。でもまあ、なんかださいよね。お宅さぁ」くらいのは滲んでいるだろう。そういう毒をあっさりというかちゃっかり自分のものにしているしたたかさこそ,当時の「差別化とセグメンテーション大好きな」ポストモダンな人たちに受けただろう。シンプルにキャーキャー言ってる関東圏の女の子達の方が,よほど純粋でよかったのだが(爆)。

☆ くどいけど(自爆)「毒」のあり方をもうひとこと。二項対立は一神教に見られるように人類にとってかなり長いテーマである。算数だか数学だかで「集合」論の基礎を学んだ時に「集合と補集合」という話があったが,一神教の教義はあれに収まる(神様の世界と,「それ以外」)。「ウチら」と「お宅ら」の差異・差別化は「大きな物語」を捨てるというポストモダンのベースにある考え方に則っているから,特にロックンロール以降のこの音楽のようなカウンターカルチャー出身の文化活動には背骨のようなものでもあるし,そこに気付かないまま「オータナティヴ」を気取ると,逆にこの曲のターゲットになってしまうというピエロ的な展開すらありうる。

☆ 「ウチら」の引き立て役としての「お宅ら」は同時に「ウチら」の限界であり,アキレス腱である。そこまで承知したうえでこの二項対立を使わないと「木乃伊取りがミイラになる」ことに気付かないだろう。偉そうに愛だの人生だの語ろうが,目先の流行りに振り回されながら自己満足に浸るのも,「お宅ら」で勝手にやってよ(=EASY ACTION)。「ウチら」はウチらで気楽にやらさせてもらいまっさ(=EASY ACTION)。つまり野暮を野暮と言わずに(言えば自分も野暮になってしまう)切り抜けるってことを二項対立を使って軽く揶揄しているところが,決まってるのだ。

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deaconblue

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「音楽っていいですね。そこには常に理屈や論理を超えた物語があり、その物語と結びついた優しい個人的背景がある。この世界に音楽というものがなかったら、僕らの人生は(つまり、いつ白骨になってもおかしくない僕らの人生)もっともっと耐え難いものになっていたはずだ。」(引用元:村上春樹「ポケット・トランジスタ」(『村上ラジオ』2001年6月8日所収))

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