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2020-01

「カイシャ夫婦」の考察 (じいさん学 第3講)


☆ われわれが生まれた瞬間から縁を持つ法律は民法になる。この法律にはヒト(自然人)も定義しているし,意思表示という切り口から人がどこから始まり,その権利はどこまで有効になるか書いてある(例えば胎児の権利は出生により遡って有効になる(遡及効)なんて話)。

☆ 実際「民法」は冠婚葬祭ではないが,ヒトの一生に直接係わる法律である。ここは別に「じいさんのやさしい法律教室」ではないので,枕はこのあたりにしたいところだが(苦笑),カンコンソウサイのコンとは関係なさそうな話をしようとしている。それが「カイシャ夫婦」の話だ。

Saturday in the Park (Chicago 1972年7月13日)



☆ と,言いつつ,もう少し「じいさんのやさしい?法律教室」が続く。「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。」と書いてあるのは日本国憲法(第24条1項)で,この条文に「両性」と書いてあるから,同性婚ができない(事実婚は当事者が法律上の権利保護を受けられない(そうなりにくい))。だから憲法改正の対象が自衛権に関する項目でなくこの条項であれば賛成という人も少なくはない。

☆ では民法にはどう書いてあるか。「婚姻は、戸籍法 (昭和22年法律第224号)の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる。」(第739条1項)とまあ具体的な手続論に入っている。著名人がブログなどで「入籍しました」と嬉しそうに書いている時は,この手続をしたことになる。とまあ,こういう話を始めると石川達三の『青春の蹉跌』の冒頭部分みたいになってくるのでそろそろ本題に戻さなければいけない(自爆)。

We've Only Just Begun (The Carpenters 1970年9月12日)
(Paul Williams; Roger Nichols)



☆ 「カイシャ夫婦」とは何か?この言葉から考えられる平凡な二つのパターンを挙げる。① 社内恋愛もしくは社内結婚したカップル(がそのまま勤務している)、② 社内の不倫カップル。①は夫婦そのもの,もしくはその予備軍だし,②は事実婚もしくはそれを前提とする関係であることが大部分だ。でも「カイシャ夫婦」には③の道がある。その「第三の道」とは

③ 仕事上のパートナーでありながら「何となく親密すぎる」リレーションシップ

こういうペアがいるでしょ。「シティーハンター」みたいなの(古っ!)。これです。この人達です(爆)。

☆ こう書くと「夫婦って言うけど同性間が最初から排除されているのはおかしいじゃない」という声が聞こえてきそうだ。確かにそうなんだけど,LGBTという話でなく同性間のリレーションシップの場合はむしろ「社内政治」で語られる部分が多い。もちろん「カイシャ夫婦」の構成要素に「社内政治」があって利害得失の関係上「ひっついている」(⇒そういう人は往々にして「腰巾着」と揶揄されている)場合もある。だからそういうケースを別として,あまりそういう利害関係がない部分での「傍から見ても親しすぎるリレーションシップ」についてのみ「カイシャ夫婦」とさせていただきたい。

I Won't last a day without you (The Carpenters 1974年3月25日)
(Paul Williams; Roger Nichols)



☆ 「カイシャ夫婦」のペアは仕事ができる(基本的に。あるいはドラマやアニメや映画的に)。息もあっている。それだけだったら,どこのプロジェクトにもみられる。課内全員が「お友達」のような暖かな組織も多い。が,物事には閾値というか限界がある。「カイシャ夫婦」はどうみても「越えている」のである。

☆ 別の角度から見れば「カイシャ夫婦」には依存関係(片方は明確な依存であり,他方は意識せざる共依存であろう)があり,それはフツーの「信頼関係」を超えているように傍から見えるのだ。誰も口に出して言わないが,心の底では羨ましいと思っている。その深層心裡においては,ハッキリ鬱陶しいと思っている。

☆ むかしむかしそんな「カイシャ夫婦」と同じ部署になったことがある。片方は優秀な幹部候補生でもちろん妻子持ち。もう片方は入社時から優秀で知られた実務家でこちらは独身。で,ある日偶然この二人が会社を休んだ。たぶん偶然だろうし,ぼくがその部署にいた時にそういうことはその後二度と無かったのだが,それでも「彼女の同僚」達はざわざわしていた。それから余り経たない時期に忘年会があり,やはり少しだけ座が乱れた。オンナゴコロも微妙だが,「カイシャ夫婦」も微妙な存在だと思った。

I need to be in love (The Carpenters 1976年5月21日)
(Richard Carpenter / John Bettis / Albert Hammond)




じいさん「ココロの川柳」集
カストリの 域に達して ひと安心
果たしたる コミットメントに どや顔で
でも次の 手持ちがなくて 青くなり
なせばなる 開き直りで ネタ探し
(おそまつ...)
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コメント

カイシャ夫婦

シカゴのテーマ曲で始まる「じいさん学」は、タイトルだけ見ると、パピルスだったか、ピラミッドの石板の象形文字だったか、古代から言われてきた「近頃の若いもんは~」の類かと思いましたが、もっと味わいのあるシリーズですね。

「カイシャ夫婦」のこと、朝の通勤ラッシュの山手線で抱き合っているカップルがいて、非常識だなあと二度見すると、不倫の噂のある同僚たちで、こっちのほうが気づかれたらまずいと、次の駅で降りて、一本後の電車にしたことがあります。

講義のBGM(?)のカーペンターズのうち2曲は、原題にはない「愛」を入れて、「愛のプレリュード」、「愛は夢の中に」となり、、原題に「Love」のある方が、「青春の輝き」になるのは、相変わらずの邦題ならではです。

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「音楽っていいですね。そこには常に理屈や論理を超えた物語があり、その物語と結びついた優しい個人的背景がある。この世界に音楽というものがなかったら、僕らの人生は(つまり、いつ白骨になってもおかしくない僕らの人生)もっともっと耐え難いものになっていたはずだ。」(引用元:村上春樹「ポケット・トランジスタ」(『村上ラジオ』2001年6月8日所収))

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