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2018-08

お歴々の皆様




☆ だいだい「お歴々」は「皆様」なのであるから,サハラ「砂漠」と言ったり,リオ・グランデ「川」とかメナム・チャオプラヤー「川」と言ってるのと同じくらい変なハナシなのだ。でも "Respectable Street" を「ハイソ通り」とか「セレブの皆様」などと訳すと「痛快!OL通り」とあまり変わらなくなってしまい(苦笑),アンディがこの曲に託した「皮肉」が大いに減ぜられてしまいそうなので,敢えて「お歴々の皆様」として「後は放置」するのも恥だが役に立たないだろう。

☆ 西部邁の遺書らしき新書を読んでいるのだが,佐藤優が 片山杜秀との対談(『平成史』(小学館))の中で,彼について触れていて,人間は年老いると(だったかどうか忘れたが)その人間の20歳頃の思考(志向)に戻っていくようなことを話していて,その発言は佐藤自身が最近よく口にする(ものを文章で見る)ようになっており,彼自身にも当てはまるのかもしれないと思った。そこで自分にそれを当てはめると,XTCのサード・アルバム『BLACK SEA』の頃の話に辿り着く。

☆ ぼくが住んでいた街にも当時から何軒かの輸入盤屋があり,ニューウエイブ小僧だったぼくはよく遊びに行った。英国盤は塩ビの質が高いことや盤厚があることから総じて米国盤より音質が良く,ポンドがまだ価値の高い時代だったこともあって,高嶺(値)の花だった。そんなものを買うにはそれなりのお金と度胸が必要で(だからニューウエイブの時代が「ようつべ」の生まれる前で良かったのか悪かったのか正直なところ分からない),まずは米国盤で1枚試してみて(XTCの場合はサード・アルバム『ドラムス&ワイヤーズ』,その盤にボーナスEPが付いていたのも非常に良く(爆)すっかり聴き込んで次の盤は英国盤にしようなどと思っていた。

☆ で,その店(某大手のフランチャイジーが或る処にあった)に行って新譜の予告などを見ていたら「XTC BLACK SEA」と貼っていたのがその年の夏だったと思う(英国では1980年9月12日リリース)。で待てど暮らせどレコードが出ない。そのうち発売延期あったか入荷延期だったかの文字が加わって,結局めでたく手に入れたのは12月頃だったのかなと思う。そして針を落として瞬間,驚いた。なんだこのヒスノイズは!まだ買ったばかりだぞと思った瞬間にギターのイントロが始まり,そこから怒涛の重低音ポップが始まった。それが1曲目の"Respectable Street" 。

☆ じつはアルバムを手に入れる前に(予算的にも手が届く)シングルを買い始めていた。この曲のシングルはアルバムよりも後の81年3月だが,先行シングルの "Generals and Majors" だとか "Towers of London" なんかはしっかり買っていた(笑)。さすがに7インチシングルは国内盤と比べて歌詩がないくらいの差で値段も600円くらいで大差なかったので気軽に買えたのだ。

XTC -BBC RADIO 1 Live in Concert - Hammersmith Palais, London, 22nd Dec 1980


☆ その頃,NHK-FMでは時々渋谷陽一をMCにBBCのライブ録音を放送することがあった。上のようつべ(後日輸入盤CDで入手している)もその中のひとつで,最上段に置いている『チョークヒルズ&チルドレン』の記述では,このハマースミス・パレでのコンサート当日アンディは風邪を引いていて,喉の調子も悪く,熱もあったようだがかなり無理をしてというより録音を聞けばわかるが気合と根性で(爆)見事にステージをこなしてしまった。こういうことの反動が後日ステージフライト(演奏恐怖症)に彼を追い込んだのかもしれないが,それにしてもこのライブ(当時はFM放送をステレオチューナーとデッキ経由でカセットテープに録音してせっせと再生して聴いていた)はこの時代のニューウエイブバンドの演奏の中でもベストのものの一枚だろうと思う。

NOTES(by egidio sabbadini)

XTC BBC RADIO 1 Live in Concert
Live at the Hammersmith Palais, London, 22 December 1980.

All tracks recorded 22nd Dec 1980
Produced by Pete Dauncey
Engineered by Paul Nixon
Rematered by Nick Watson -S.R.T.

Band line-up : Andy Partridge ,Terry Chambers,Dave Gregory, Colin Moulding.

Track Listing :

Life Begins At The Hop
Burning With Optimism's Flame
Love At First Sight
Respectable Street
No Luangage in Our Lungs
This Is Pop
Scissors Man
Towers Of London
Battery Brides
Living Throught Another Cuba
Generals And Majors
Making Plans For Nigel
Are You Receiving me?

An original sound recording made by BBC Radio 1' Live in concert'.
ブラック・シーブラック・シー
(2011/06/08)
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「音楽っていいですね。そこには常に理屈や論理を超えた物語があり、その物語と結びついた優しい個人的背景がある。この世界に音楽というものがなかったら、僕らの人生は(つまり、いつ白骨になってもおかしくない僕らの人生)もっともっと耐え難いものになっていたはずだ。」(引用元:村上春樹「ポケット・トランジスタ」(『村上ラジオ』2001年6月8日所収))

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