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2018-10

もう泣かない(『Don't Cry Now(ドント・クライ・ナウ)』(1973年9月22日))



☆ 以下はWikipedia英語版『Don't Cry Now』の解説を中心にした。

Don't Cry Now is the fourth solo studio album by Linda Ronstadt and the first of her studio releases for Asylum Records, following six albums recorded for and released on Capitol Records in 1974.
> 『ドント・クライ・ナウ』 はリンダ・ロンシュタットの4枚目のソロアルバムで,それまでの6枚(ストーン・ポニーズ時代とソロ時代各3枚)を発表したキャピトル・レコーズからアサイラム・レコーズに移籍しての第1弾作品である。

It was reissued on Rhino's Flashback Records in 2009 and has never been out of print. It has been certified Gold and has sold approximately 800,000 copies in the United States alone.
> この作品は2009年にライノ・レコーズ系のフラッシュバック・レコーズが再発するまで(米国では)廃盤となっていたが,米国だけで約80万枚を売り上げた作品である。

Background(作品の背景)
The tracks on Don't Cry Now were produced individually, some by John Boylan, who produced Ronstadt's preceding eponymous album; some by singer/songwriter J. D. Souther; and, for the first time in what would ultimately be a long and highly successful professional relationship, by British musician Peter Asher, former member of the '60s rock duo Peter & Gordon. Asher was the head of A&R for Apple Records prior to his move to USA.
> 『ドント・クライ・ナウ』に収録された作品は複数のプロデューサーによって制作されている。そのうちの幾つかは前作『リンダ・ロンシュタット(同名アルバム)』をプロデュースしたジョン・ボイランによるもので,別の部分はシンガー・ソングライターのJ.D.サウザーが手掛けているが,それらを除く作品は60年代のデュオ,ピーターとゴードンで活躍し,その後リンダのプロデュースなどで長きにわたり世界的な成功を収めた英国人ミュージシャンのピーター・アッシャーが初めて手掛けたものである。彼は渡米(後述)するまではアップル・レコーズの筆頭A&Rマンだった。

Love Has No Pride Live ( Eric Kaz / Libby Titus)
★ ABC Concert 1973


☆ ピーター・アッシャーはポール・マッカートニー作品(クレジット上はレノン=マッカートニー)「愛なき世界(A World Without Love)」(1964年2月28日)でデビュー,グループ解散後は前述のとおりアップル・レコーズのA&Rマンとしてアーティスト・マネジメントに携わっていた。彼は当時英国で活動していたジェームス・テイラーがワーナー・ブラザーズと契約し活動の本拠を母国に戻すことになった際に彼のマネージャーとして渡米した(この部分Wikipedia「ピーター&ゴードン」の項より)。

☆ ジェームス・テイラーといえば一時期一緒だったカーリー・サイモンともども70年代米国のシンガー・ソングライター・ムーヴメントの立役者だ(その影響は日本でも五輪真弓,荒井由実と広がっていく)。一方,ピーター・アッシャーと来ればリンダの音楽上の(多分それ「だけ」の)パートナーでそうは言っても公私にわたり彼女を支えたともいえる存在でもある。一方,日本では「You're Only Lolely」の大ヒットのせいかAOR歌手と思われているJ.D.サウザーは,アッシャーと違って(笑)リンダとはつかず離れずの中となる。先ほどの曲のヒット以前,サウザー=リンダの元カレというのは本邦洋楽ファンの間では有名な話だった(苦笑)。

Silver Threads and Golden Needles (Dick Reynolds / Jack Rhodes)


This album contains three songs composed by Souther (Souther and Linda would become romantically involved and he would write several songs for her) one by Randy Newman, a cover of a Neil Young ballad, one originally from the Flying Burrito Brothers, and a version of the Eagles' "Desperado," which the band had released earlier that year.
> このアルバムにはサウザーが作った曲が3曲ある(彼とリンダは恋仲になり,サウザーはリンダのために数曲書いている)。1曲はランディー・ニューマンの作品で,ニール・ヤングのバラード曲も1曲カヴァーしている。その他にはフライング・ブリトー・ブラザーズのオリジナル作品があり,イーグルスの「ならず者」も収録されている。「ならず者」はこの年の春(1973年4月17日)にリリースされたイーグルスのセカンド・アルバムのタイトル曲をカヴァーしたものである。

☆ イーグルスの同名デビューアルバム(1972年6月1日)の2曲目にしてセカンド・シングルとなった曲が「魔女のささやき(Witchy Woman)」(Don Henley / Bernie Leadon Released1972年8月1日:全米最高位9位)で,魔女が誰なのかは言うまでもない(爆)。イーグルスのファンだって彼らが五大湖のあたりから西部を目指したのは誰のせいだったかくらいは知っているだろう。

☆ 「ならず者(Desperado)」(Glenn Frey / Don Henley)はシングル・カットこそなかったが,初期イーグルスのアイコンといえる代表作である。この曲にまつわるエピソードはリンダの歌手としてのキャリアのお終いのところでも出てくるが,それはまた別の話。ドン・ヘンリーの歌唱はいかにも「青春の痛み」を感じさせる繊細さを秘めているが,リンダの歌唱の熱量はそれを遥かに上回り圧倒的とも言える。「Long Long Time」で花開いた「情念の歌姫」リンダ・ロンシュタットはこの歌唱で歌手としてのポジションを明確に得たのだと思う。

Desperado (Glenn Frey / Don Henley)
Live in Berkeley, California. July 18th 1974.


☆ もっともイーグルスと同じでカントリー色の強い歌手と思われていた彼女がアルバムからカットした曲はボニー・レイットのカヴァー「Love Has No Pride」(全米最高位:51位)と「Silver Threads and Golden Needles」(全米最高位:ポップ67位,カントリー20位)だった。アルバム『ドント・クライ・ナウ』の最高位は45位で,それでも彼女のソロアルバムの中では最高位だったのである。


☆ この記事を区切りに遊びに行ってきます。See You!
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「音楽っていいですね。そこには常に理屈や論理を超えた物語があり、その物語と結びついた優しい個人的背景がある。この世界に音楽というものがなかったら、僕らの人生は(つまり、いつ白骨になってもおかしくない僕らの人生)もっともっと耐え難いものになっていたはずだ。」(引用元:村上春樹「ポケット・トランジスタ」(『村上ラジオ』2001年6月8日所収))

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