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2018-08

Whitney Elizabeth Houston (August 9, 1963 - February 11, 2012)



初出:2012年2月12日(一部改稿)
R.I.P. Whitney Elizabeth Houston (August 9, 1963 - February 11, 2012)
そよ風の贈りものそよ風の贈りもの
(2006/11/22)
ホイットニー・ヒューストン、ジャーメイン・ジャクソン 他

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「Greatest Love All」 (1986年5月14日)
Greatest Love All (Music:Michael Masser / Lyrics: Linda Creed)


☆ 上に示したホイットニー・ヒューストンのデビューアルバムの日本盤ジャケットは,彼女がシンガーである前にモデルとして活動していたことを示す証拠だ。母親のシシー・ヒューストンを始め,親戚にディオンヌ・ワーウィックがいてアレサ・フランクリンとも浅からぬ縁であった彼女は,まさにサラブレッドとして華やかに登場し,そのソウルフルな力強い声でたちまちにトップシンガーの地位を得た。当時ぼく達はまだソウル・ミュージックの本質を知らなかったが,彼女の登場は格好の道標(みちしるべ)となった。ちなみに米国盤のジャケットは下のものになる。

Whitney Houston: The Deluxe Anniversary EditionWhitney Houston: The Deluxe Anniversary Edition
(2010/01/26)
Whitney Houston

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☆ やがて彼女の力強いヴォーカルをマンネリと感じ始めた頃から,順風満帆であったその人生に翳りがさし始める。理想の組み合わせと思われたボビー・ブラウンとの結婚は,彼のDVなどが原因で破綻した(本国版Wikipediaに記されていた,彼女の死を知らされたボビーのコメントには感慨深いものがあった)。『ボディ・ガード』(92年)でスクリーンを魅了するも,90年代後半からは新しい歌姫達に道を譲っていった(またぼく自身が新しい音楽を追いかけなくなった)。そういったことは,おそらく彼女のメンタル面に厳しいダメージを与えただろう。依存症のニュースで見た彼女の姿は,第一線のエンターテイナーとして生き(サバイバルし)つつも,その身も心も疲れ果てていたのではないかと思う。

☆ 48歳という人生は今の世の中では明らかに短い。しかし(マイケル・ジャクソンもそうであったように)彼女の残した幾つもの歌唱は永遠に記憶の中に残っていくだろう。

ホイットニー・ヒューストン バービー人形

2013年7月10日(一部改稿)
「そよ風の贈りもの(You Give Good Love)」 (Whitney Houston 1985年2月22日)

☆ ホイットニーの母シシー・ヒューストンはスウィート・インスピレーションズのリード・ヴォーカルだった(アトランティック・ソウルの廉価盤再発の一環でアルバムが出た)。
スウィート・インスピレイションズスウィート・インスピレイションズ
(2012/10/03)
ザ・スウィート・インスピレーションズ

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☆ 母親のデビューが1967年で彼女のこの曲はそれから18年目ということになる。当時ホイットニーについて入っていた情報は,モデル(実際に10代の頃からモデルとして活動している)出身で母親も歌手,伯母に当たるのがトップ歌手のディオンヌ・ワーウィック(この曲の翌年「That's What Friends Are For」で第一線の歌手であることを強く感じさせた)。つまりサラブレッドにして美形という今どきなら「ゴリ押し」とか言われそうなプロフィールだった(笑)。

You Give Good Love (La La)


☆ Wikipedia英語版のエピソードによると,この曲は当初ロバータ・フラックのところに行く予定だった。が,ホイットニーのプロデューサーだったカシーフ(Kashif)は,この曲がホイットニーにあっているのではないかと感じ,レコード会社(アリスタ)に進言し,彼女のシングルとなったそうだ。曲は新人の事実上のデビュー曲(実際は3枚目のシングル)としては恵まれたスタートを切り,全米最高位3位となり一躍注目の的となった。

☆ そして次のシングル「Saving All My Love for You(すべてをあなたに)」が全米No.1(1985年10月21日)に輝き,彼女の栄光の日々が名実ともに始まることになる。

「Saving All My Love For You(すべてをあなたに)」(1985年8月13日)
Saving All My Love For You (Michael Masser / Gerry Goffin)


最高位
No.1:全米,全英,アイルランド、第5位:ニュージーランド,スイス
第7位:仏、第8位:加,アイスランド、第10位:ノルウェー
12位:墺、16位:蘭、18位:西独、20位:豪

2017年12月29日追記
☆ ホイットニー・ヒューストンはその悲劇的な最期が衝撃を与えたが,彼女とアニタ・ベイカーが80年代のレディ・ソウルだったことは疑うまでもない(シャーデー(・アドゥ)はその次の世代の先駆者であると考えている)。彼女達は60~70年代の先達を引き継ぐ存在であり,なかでもホイットニーはサラブレッドと形容されたように音楽一家の血を受け継ぐものであった(偶然だが先月取り上げたグラディス・ナイト・アンド・ザ・ピップスの「夜汽車よ!ジョージアへ」は彼女の母親であるシシー・ヒューストンの持ち歌である)。また彼女の出世作である「Saving All My Love For You(すべてをあなたに)」は,米国を代表する作詩家ゲリー・ゴフィンの80年代の代表作でもある。
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コメント

ホイットニー

「すべてをあなたに」がやたらと喫茶店や街中の有線で流れて、すごく気に入ったのですが、曲名もシンガーもわからず、ダイアナ・ロスあたりかと思ったら、ちょうど新譜「イートゥン・アライブ」が出ていたので、そっちを買ってしまった苦い思い出があります。

自分の買ったデビューアルバムの国内盤は、こちらで紹介の海辺のジャケットでしたが、さらにCDをくるむように別の表紙がついていたので、ずっと海辺が輸入盤だと思っていて、以前にiTunesに入れたら、どちらとも違うジャケットが出てきて、びっくりしました。

ホイットニーの武道館コンサートへ行った際、ステージ横の1階席で、真横ながらもアリーナ後方より近くで見れると喜んでいたら、ホイットニーの立ち位置がスピーカーで隠れてしまうという悲惨な経験をしました。

今では、やたらと使われる「歌姫」という名称も、ホイットニーあたりが最初だったような気もします。(戸川純もゲルニカの歌姫と言われてましたが・・・)

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「音楽っていいですね。そこには常に理屈や論理を超えた物語があり、その物語と結びついた優しい個人的背景がある。この世界に音楽というものがなかったら、僕らの人生は(つまり、いつ白骨になってもおかしくない僕らの人生)もっともっと耐え難いものになっていたはずだ。」(引用元:村上春樹「ポケット・トランジスタ」(『村上ラジオ』2001年6月8日所収))

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