2018-05

「King of the World」 (Steely Dan 1973年7月=アルバムリリース)


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King of the World(Walter Becker / Donald Fagen)


Hello one and all
やあ諸君
Was it you I used to know
諸君はぼくがかつて知っていた君達であろうか
Can't you hear me call
ぼくの名を呼ぶ声が聞こえないのかな
On this old ham radio
この古臭いアマチュア無線で
All I got to say
ぼくが話したいことはといえば
I'm alive and feeling fine
自分はまだ生きていて,気分上々ということだ
If you come my way
もし君達が僕を捕まえにやって来るのなら
You can share my poison wine
ぼくが残した毒入りワインでも分かちあってもらおう

CHORUS:
No marigolds in the promised land
約束の土地に咲くマリーゴールドはもはや無く
There's a hole in the ground
大地には穴ぼこが残されているだけだ
Where they used to grow
それらのものがかつて生まれ育ったしるしとして
Any man left on the Rio Grande
リオ・グランデ川の流れに乗って去って行った者こそが
Is the king of the world
世界の王たるものであったのだ
As far as I know
ぼくが知るのは,そういうこと


I don't want your bread
ぼくは別に君のパンが欲しいのではない
I don't need your helping hand
ぼくは別に君の助けを借りるつもりもない
I can't be no savage
ぼくは別に獰猛な人間でもなければ
I can't be no highwayman
その辺に潜んでいる追剥ぎの仲間でもない
Show me where you are
何処に居るのか知らせてくれ
You and I will spend this day
この日を二人で過ごしたいのだ
Driving in my car
ぼくの車を走らせて
Through the ruins of Santa Fe
サンタ・フェの廃墟を抜けて進もうじゃないか

CHORUS

I'm reading last year's papers
ぼくが読んでいるのは去年の新聞で
Although I don't know why
どうしてだかは知らないけれど
Assassins cons and rapers
殺し屋とか詐欺師とか強姦魔なんて連中は
Might as well die
せいぜいくたばっちまった方が良いのさ

If you come around
もしも君がやって来たら
No more pain and no regrets
これ以上痛みや後悔を感じることは無くなるだろう
Watch the sun go brown
太陽が茶色に灼けるのを見て
Smoking cobalt cigarettes
蒼空に紫煙を燻らせていればいいのさ
There's no need to hide
いまさら逃げ隠れする必要なんかないだろう
Taking things the easy way
さっさとなるようになっちまえばいいんだ
If I stay inside
もしぼくがここに潜伏していたとしても
I might live til Saturday
土曜日までは確かに生きていられるかもしれないね

CHORUS

Personnel
Steely Dan
Donald Fagen – acoustic and electric pianos, synthesizer, lead vocals
Walter Becker – electric bass, harmonica, background vocals
Denny Dias – electric guitar, mixing
Jeff "Skunk" Baxter – electric and pedal steel guitars
Jim Hodder – drums, percussion, background vocals

Additional musicians
David Palmer, James Rolleston, Michael Fennelly – background vocals

Notes(From Wikipedia English)
In his 1999 autobiography A Cure for Gravity, British musician Joe Jackson described Countdown to Ecstasy as a musical revelation for him, that bridged the gap between "pure pop" and his jazz-rock and progressive influences, while furthering his attempts at songwriting.

☆ スティーリー・ダンのセカンド・アルバム『エクスタシー(Countdown to Ecstasy)』の掉尾を飾る隠れ名曲。70年代後半の華麗で奇妙なスティーリー・ダン・ワールドの萌芽が早くもこの曲の中にはある。ホーボー(流れ者)とか無法者という存在は西部劇の時代から大恐慌の時代に至るアメリカのアウトサイダーの典型であり,ベッカーとフェイゲンが曲の題材によく使っている。もっともダンの音楽歴が進むにつれてそれはアップデイトされ,最後は60年代末のサンフランシスコから70年代末のカリブ海に至る華麗なるドラッグ・ワールドと化してしまうのだが。

☆ ところで曲の中に出てくる
No marigolds in the promised land
という一節が気になっていろいろ見ていたら,最近読んだこの本に(またそれかよ)...


☆ この本の中でエピソードとして出てくる「死者の日(Día de Muertos)」の花がマリーゴールドで,Wikipediaの「死者の日(メキシコ)」の解説には「メキシコでは死者の花とも呼ばれるマリーゴールド」なんて紹介のされ方をしている。逆にWikipediaの「マリーゴールド」の解説には「メキシコでは死者の日の祝祭を彩る花として大量に栽培される」と書いてあった。

☆ アメリカの南部は米墨戦争(1846-48)まではメキシコ合衆国の領土だった。リオ・グランデ川(本当はリオが「川」でグランデが「大きな」だから,サハラ砂漠同様に重言になってしまう)は,その流域が元のメキシコ(今のアメリカ)から今のメキシコにわたっているので,当然メキシコの文化的なものの影響は色濃く残っているだろう。そう考えると「世界の王」たるお尋ね者の主人公はリオ・グランデ川を辿ってメキシコに逃げようとして追っ手に包囲されている(なんだか「明日に向かって撃て!」みたいだな)という感じが出てくる。

☆ この北アメリカ的なものと南アメリカ的なものの出会いはダンの音楽(詩)の中では有力な世界観を持っており,それは『ガウチョ』まで一線で辿ることができると思う。
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「音楽っていいですね。そこには常に理屈や論理を超えた物語があり、その物語と結びついた優しい個人的背景がある。この世界に音楽というものがなかったら、僕らの人生は(つまり、いつ白骨になってもおかしくない僕らの人生)もっともっと耐え難いものになっていたはずだ。」(引用元:村上春樹「ポケット・トランジスタ」(『村上ラジオ』2001年6月8日所収))

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