2017-10

「Night Crawler」 (Bob James 1977年10月14日=アルバムリリース)


ヘッズ+1ヘッズ+1
1,080円
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初出:2013年2月21日
☆ ボブ・ジェームスやアール・クルーをイージー・リスニングのように聴いていた。コンテンポラリー・ジャズやフュージョンというより,スムーズやウエイブの元祖と言った方が当たっているかもしれない。クールでありながら熱もきちんと持っている。そういう都会の音楽として聴いていた。同じような感覚は『ストリート・ライフ』の頃のクルセイダーズにもあった気がする。

2014年9月5日
☆ ボブ・ジェームスの5枚目のアルバム『ヘッズ』に入っていた曲。英語版Wikipediaでこのアルバムを見ると "Genre Jazz fusion, Smooth jazz" とあって,確かにそういう評価になるだろうなと思う。初期の彼がムソルグスキー(「はげ山の一夜」)を取り上げていたことを思うとかなりの方向転換だが,同じムソルグスキーを取り上げたEmerson, Lake & Palmerのカール・パーマーも1981年にはASIAを結成していたのだから,現代音楽の「音楽性」のレンジはそれなりに広いのだと思う。

Night Crawler (Bob James)


☆ このアルバムは2曲のオリジナル(もう1曲はアルバムタイトル曲)と4曲のカヴァーで構成されている。コンテンポラリーなヒット曲が2曲(ボズ・スキャッグスの「We're All Alone(二人だけ)」とピーター・フランプトンの「I'm in You」)が入っているのでイージーリスニングと間違われていた時期もある(笑)。面白い選曲だとは思うが,60年代のモータウンやボルト/スタックスなどのブラック・ミュージックがアルバムで他人のカヴァーを頻繁に取り上げていたのを彷彿とさせ,些(いささ)か興味深く感じた。

2015年5月1日
ヘッズ+1ヘッズ+1
(2015/02/18)
ボブ・ジェームス

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Personnel
Bob James - Arp Odyssey, Arranger, Clavinet, Fender Rhodes, Harpsichord, Keyboards, Oberheim, Piano, Arranger, Conductor
Eric Gale - Guitar, Electric Guitar
Steve Khan, Jeff Layton, Jeff Mironov - Guitar
Steve Gadd, Idris Muhammad, Allan Schwartzberg, Andy Newmark - Drums
Gary King, Alphonso Johnson, Will Lee - Bass
Ed Walsh - Synthesizer Programming
Richard Tee - Keyboards
Ralph MacDonald - Percussion
Hubert Laws - Flute
David Sanborn - Alto Saxophone
Grover Washington, Jr., Michael Brecker - Tenor & Soprano Saxophone
Randy Brecker, Jon Faddis, John Frosk - Flugelhorn, Horn, Trumpet
Lew Soloff, Marvin Stamm - Flugelhorn, Trumpet
Wayne Andre, David Taylor, Tom Mitchell Jr. - Trombone
Peter Gordon, Brooks Tillotson, James Buffington - French Horn, Horn
Jim Buffington - French Horn
Phil Bodner - Bass Clarinet, Alto Flute, Oboe, Alto Saxophone, Viola, Wind
George Marge - Flute, English Horn, Oboe, Recorder, Soprano Recorder, Baritone Saxophone, Sopranino Recorder, Wind
Eddie Daniels - Clarinet, Flute, Tenor Saxophone, Viola, Wind
Gerry Niewood - Alto Flute, Alto & Tenor Saxophone, Wind
Michael Mainieri, Jr. - Vibraphone, Backing Vocals
Gloria Agostini - Harp
Jonathan Abramowitz, Charles McCracken, Alan Shulman - Celli, Cello
Al Brown and His Tunetoppers, Lamar Alsop, The Manny Vardi Strings - Viola
Max Ellen, Concert Master, Harry Cykman, Barry Finclair, Paul Gershman, Harold Kohon, Diana Halprin, Marvin Morgenstern, John Pintavalle, Max Pollikoff, Matthew Raimondi - Violin
David Nadien - Concert Master, Violin
Patti Austin, Vivian Cherry, Gwen Guthrie, Lani Groves - Lead and Backing Vocals

2017年7月24日付記
☆ ボブ・ジェームズ,アール・クルー,スタッフは当時(1980年頃)いろんなところで聴いていた。「アスペクト・イン・クロスオーバー」のような番組もあったし,他にも当時ぼく達が「エア・チェック番組」と呼んでいた幾つかのレコードかけ流し番組の常連だったこともある。また最初のコラムに書いているようにイージーリスニング的なBGMとしてあちこちで「引用」されていた(代表例はNHK-FM「軽音楽をあなたに」でのスタッフ「My Sweetness(いとしの貴女)」)こともある。ニュー・ウエイブの英国盤は輸入レコード店に行かざるを得なかったので,フュージョン系は総じて低コスト(カセットテープ代と録音時間の制約=例えば深夜だったり=に耐えること)で済んだ。これは実に有難かったし,その恩返しというわけでもないがサラリーパーソン(変な言葉)になって懐にある程度余裕ができ,CDの価格が下がってから片っ端から買っていった。

☆ こういう音楽を聴いていたのは,ひとつには(それなりにせざるを得なかった)勉強のBGMだったせいもあるが,むしろこういう曲がかかる機会を捉え,少しずつ録音しマイ・ヴァージョンのコンピレーションにしていくのが面白かったからだと思う。あの頃はまだクルマどころか免許もなかったし,異性同性含めこんな音楽を一緒に聴くような同好の士もいなかった(これについては今も変わらない)。だから独りでやるカードゲームのように延々とこういうテープを作ってはぼんやり聞いていた。実に暗~い青春ではないか(自爆)。そんなもの暗い青年にとって彼らの音楽はお洒落だったし,都会的だったし,何より心地良かった。その音楽の中にどこか思索的なところを見つけて聴いていたのだと思う。

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コメント

ボブジェームス

「世界の車窓から」と同様に、テレビをつけていれば流れてきた「世界あの店この店」のテーマ曲が、ボブ・ジェームスの「夢のマルディグラ」で、BGMの人という印象でした。(原曲がポールサイモンと知ったのはかなり後ですが)

「はげ山の一夜」などをやっていたので、ドン・セベスキーやデオダードと一緒のくくり、イージーリスニングのアレンジャーに思っていましたが、アール・クルーやサンボーン、スタッフを起用した頃は、デビッド・マシューズやクインシー・ジョーンズのクロスオーバー系にシフトしたのかと捉えました。

これは単に当時の自分の感覚で、今にして思うと、セベスキーもデオダードもフュージョンの走りでしょうし、クリード・テイラーによるウエスモンゴメリーの三部作も、フュージョン・スムースジャズでしょうが、これまたイージーリスニングに思っていました。

クロスオーバーギタリストのアルバムは、かなり真剣に聴きましたが、ボブ・ジェームスは本当BGM代わりに流していて、おっしゃるとおり編集したテープを作って、自家製クロスオーバーイレブンみたいにしてました。

「アスペクトインクロスオーバー」、「軽音楽をあなたに」と、この手の曲はよく特集されましたし、NHKFMは、朝昼晩とアルバムを丸ごとかける番組があったりで、レンタルする必要もなく、ひたすらエアチェックですんだ時代でした。

ボブ・ジェームスといえば、

スパイロジャイラと並び、売れる(実際にどれだけ売れたとか、さらに言うと本当に売れていたかも実は不明(笑))フュージョンの代表というイメージがあります。
個人的にはちょっと「綺麗にまとまりすぎる」感はあります。まさにイージーリスニング的フュージョンなのかもしれません。
とは言っても、凄腕ミュージシャンたちが奏でる心地よい音楽というのも何とも贅沢な感もあり、ワンランク上の気分にさせてくれます。しかも、じっくり個々の演奏を聴くとそのレベルの高さも感じられたり、その辺がフュージョンの魅力なのだと思います。

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「音楽っていいですね。そこには常に理屈や論理を超えた物語があり、その物語と結びついた優しい個人的背景がある。この世界に音楽というものがなかったら、僕らの人生は(つまり、いつ白骨になってもおかしくない僕らの人生)もっともっと耐え難いものになっていたはずだ。」(引用元:村上春樹「ポケット・トランジスタ」(『村上ラジオ』2001年6月8日所収))

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