2017-08

そろそろまとめなくちゃ




1.24時間戦えますかのファースト・ヴァージョン
☆ 著者も正確に書いているように(P.191),時任三郎が自分の芸名をもじった牛若丸三郎太として「勇気のしるし」(作詩:黒田秀樹、作曲:近藤達郎)を歌ったのは,リゲインの発売後1年近く経った1989年5月だった。ちなみにこれを見たからかどうかは知らないが,時任三郎の芸名をもじることをした人はもう一人いる。言うまでもなく「警部補 古畑任三郎」のシリーズを書いた三谷幸喜だ(爆)。で,リゲインの最初のCMは「24時間戦えますか」とディジタル音声で問いかけるもので,どことなくテイストが後のケンミンの「アンドロメタビーフン」(知っている人は知っている90年代CMの怪作)に似ていた(再爆)。

2.閑話休題(Wikipediaの記述について)
☆ Wikipediaの「バブル時代」の項目にこういう指摘がある。

> バブルを描いた娯楽作品など
> 当時制作され、時代の空気を反映している作品
> 楽曲J.BOY(浜田省吾) - 1986年9月4日に発売された同名アルバムのタイトル曲。バブル経済に浮かれる日本を冷静に描いている。

☆ 編集してもよかですか(爆)。浜田省吾については別に書くことになるが,この曲よりも適した作品があるので差し替えたい(再縛)。
※楽曲 詩人の鐘(浜田省吾) - 1990年6月21日に発売されたアルバム『誰がために鐘は鳴る』の収録曲。バブル景気に浮かれる日本を冷静に捉えた楽曲。
なお,曲の解説の後半部分は『誰がために鐘は鳴る』の同曲の解説をそのまま引用した(再爆)。

3.バブルはマホとマハの時代だった。



☆ バービーボーイズを前回出した時,実はいまみち(イマサ)が描いたバブル時代の男女の姿は大昔のイスパニアにいたマホやマハの現代版じゃないのかと思ったのだ。マハと聞いてプラド美術館にある2枚の絵(書こうと思ったがやっぱ止めておこう。前とか後とか=自爆=)を思い出した人がいたかもしれないが,それはフランシスコ・デ・ゴヤの一生を巡る堀田善衛の長い長い評伝本を読んでいた途中で気が付いた。

☆ もちろん,いまみちはその時代の男女の姿を描いているので,別に古(いにしえ)のスペイン王国を持ち出さなくても,花のお江戸の鯔背(いなせ)なお兄さんと粋なお姐さんを思い出しても構わないのだが,バブルの時代の全盛期に江戸情緒をジャパネスク(ジャポネスク)などと呼んで振りまわしたお歴々がいるので,むしろ崩れ方ならこっちのほうが近い気がしたマホとマハに目が行ったという具合である。

4.ハナモク
☆ バブルのいちばん強力な時代にはオジサン週刊誌に「男なら自分の小遣いくらい株で稼げ」といった㌧でもない連載もあったし(爆笑),それが一番バブル的な出来事のような気もする。別の例を出せば地上げで建てたビルを転売するためにすぐに壊した話というのもあったが(経済やくざ的発想であるが,なんとなくジョン・メイナード・ケインズ的でもある=爆=),もうひとつ,この時代のキーワードに「ハナモク」があったことを指摘しておく。

☆ ハナモクの対語は花金である。つまり週休二日制が定着したバブル期には木曜日の夜を遊びつくしても金曜日を乗り切ればあと2日休めるというもの凄いポジティブ思考が存在したのである。これも前回さらっと触れた坪井千夏嬢(当時)が実在していれば間違いなく先頭に立って実践していただろう(再爆)。

5.まとめ
☆ 高度経済成長の末期に井上陽水は「東へ西へ」で経済成長の歪みを皮肉ったのだが,バブルの時はオリバー・ストーン監督映画『ウォ-ル街』でマイケル・ダグラスが扮したゴードン・ゲッコーが株主総会で宣(のたま)った「グリード・イズ・グッド(貪欲は善である)」がトリクルダウンして国民のかなりの部分の「気分」に浸透していたという気がする。その「東へ西へ」はバブル後に時任三郎の後を受けリゲインのCMキャラクターになった本木雅弘がカヴァーし,それを聞いたらしい陽水がセルフカヴァー集『ガイドのいない夜』(1992年11月20日)で再度カヴァーした。この曲のキャッチボールが,この国のバブルの景色のようにも思える。

「Diamonds」 (作詩:中山加奈子 / 作曲:奥居香)





☆ マホとマハは戦前にもあった(江戸時代の江戸にもいた)。戦前ならモボとモガで,江戸時代は鯔背と粋だ(この「粋」は女性限定。対語として「鯔背(いなせ)」がある)。だから桑田佳祐が「いなせなロコモーション」を書いたのは実に正しい。ロコモーションは総じて鯔背の仕事であるから(爆)。
☆ バブルが過ぎれば,「あの人たち勝手放題して日本をこんなにしちまって」と恨まれるけれど,やってる時は皆何も考えちゃいないのだろうと思う(阿久悠の「青春時代」の歌詩のように)。この曲でもさらっと歌っているように「何も悪いことしてないよ」と言いたいのだろうね。当事者達は。いや,もしかしたら「Diamonds」のプリプリは,「ジギー・スターダスト」のボウイをバブル日本(Japan)に連れてきて性転換したようなものなのかもしれない。それは単純な開き直りなどではなく,本当に本質としてキラキラ(ギラギラ)したものに触れていた時間だったのかもしれないのである。
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コメント

浜田省吾

友人に浜田省吾の大ファンがいて、浜名湖のライブや国立代々木につきあいましたが、彼は、J-BOYは、サラリーマンの悲哀を歌っている、自分達を代弁していると、いつも曲に合わせて叫び、こぶしを振り上げていたので、まさかバブルの歌とは思いませんでした。

マホとマハと読んで、なぜか自分は、古代文明の相対する2人、ウルトラマンのアボラスとバニラと、だんだん想像が膨らんでいきました。

プリンセスプリンセスですが、永遠の名曲として、歌番組でやたらと取り上げられる「M」は、当時の自分は聴いたことがなかったです。

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「音楽っていいですね。そこには常に理屈や論理を超えた物語があり、その物語と結びついた優しい個人的背景がある。この世界に音楽というものがなかったら、僕らの人生は(つまり、いつ白骨になってもおかしくない僕らの人生)もっともっと耐え難いものになっていたはずだ。」(引用元:村上春樹「ポケット・トランジスタ」(『村上ラジオ』2001年6月8日所収))

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