2017-10

「Nowhere Man」 (The Beatles 1966年2月21日)




Nowhere Man (Lennon–McCartney)



He's a real nowhere man
あるところに除(の)け者がいた
Sitting in his nowhere land
誰も寄り付かない場所でじっと座っている
Making all his nowhere plans for nobody
誰に話すこともできない,たったひとりの地獄を抱え込んで

Doesn't have a point of view
どんな見解も持てないまま
Knows not where he's going to
この先どうやって生きていくかの目処(めど)もない
Isn't he a bit like you and me?
でも彼はきみやぼくとはちっとも似てない異邦人なんだろうか?

Nowhere Man, please listen
除け者の君へ,耳を傾けてくれないか
You don't know what you're missing
君は自分が見失いつつあるものに気付いているだろうか
Nowhere Man, the world is at your command
除け者の君は,世の中がじぶんの思い通りにならないことに気付いているのだろうか

He's as blind as he can be
彼はできる限り,世の中のことから目を塞(ふさ)いでいる
Just sees what he wants to see
自分が見たい光景だけを見ようとしている
Nowhere Man can you see me at all?
だけど除け者の君には,目の前のぼくの姿が本当に見えているのだろうか?

Nowhere Man, don't worry
除け者の君へ,心配しなくてもいいんだよ
Take your time, don't hurry
少しずつ時間をかけて,焦らずにこっちに来てごらん
Leave it all till somebody else lends you a hand
誰かが君の手を貸してほしいと言い出す時までに

Doesn't have a point of view
Knows not where he's going to
Isn't he a bit like you and me?

Nowhere Man, please listen
You don't know what you're missing
Nowhere Man, the world is at your command

He's a real Nowhere Man
Sitting in his nowhere land
Making all his nowhere plans for nobody
Making all his nowhere plans for nobody
Making all his nowhere plans for nobody

☆ インターネットの掲示板が流行りだした時代から,こういう人々をたくさん見てきた。ぼく自身が今もそうであるように「自分の見たい光景だけしか見ようとしない」人達がソーシャル・ネットワーキング・サービス(サービスの名を騙(かた)るビジネスだと,ぼくは確信している)に集まってくる。彼らはそこで自分がNowhere Manでないことを知る。だけどその「島」は(スポーツの試合を見に来て偶然一緒になった人々のように)やはりNowhere Manの集まりでしかなく,そんな閉塞した空間の中では思考は純化し,基本化し,過激化する(基本化と過激化は同じRadicalという言葉で表される)。

☆ さはさりとて,この歌が自分のことを歌っていることも,ぼくは知っている。知っているだけでは何にもならないことは,ジョンが歌うとおりであるけれど。



☆記事を書くために何回か繰り返して聴いているうちに, この曲のベースラインをヘッドフォンで聴くと気持ちが良いことを知った。
それからこの曲の親戚にバッド・フィンガーの「嵐の恋(No Matter What)」がいそうな気がする。
関連記事
スポンサーサイト

テーマ:Musically_Adrift - ジャンル:音楽

コメント

ひとりぼっちのあいつ

理想郷を意味するユートピアは、No Placeを意味するラテン語だそうですが、デビューアルバムで、ジョンが、There' s a Place、たしかにある場所、心の中にある、哀しみなどない場所と歌ったことと、Nowhere man Nowhere landと歌ったことは表裏一体かなと思っています。

Now Hereのダブルミーニングという説もあって、まさに、ここにいる自分、そして君と一緒だよと続く歌詞は、後に、I am he as you are he as~にまでつながるのだろうかと、すべて後付けの解釈ですが、深読みしたくなります。

間奏のギターはずっと12弦ギターだと思っていて、ジョンとジョージがストラトで同時に弾いていると、最近知って驚きましたし、ボールのベースも、この頃からリッケンになって音もフレーズも格段によくなり、さらにこのコーラスワークと、文句のつけようのない曲です。

バッドフィンガーの「嵐の恋」は、「はじめてのおつかい」に聴こえてしまう自分です。

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

«  | HOME |  »

プロフィール

deaconblue

Author:deaconblue
「音楽っていいですね。そこには常に理屈や論理を超えた物語があり、その物語と結びついた優しい個人的背景がある。この世界に音楽というものがなかったら、僕らの人生は(つまり、いつ白骨になってもおかしくない僕らの人生)もっともっと耐え難いものになっていたはずだ。」(引用元:村上春樹「ポケット・トランジスタ」(『村上ラジオ』2001年6月8日所収))

最近の記事

最近のコメント

FC2カウンター

リンク

このブログをリンクに追加する

ブログランキング

FC2ブログランキング

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

カテゴリー

月別アーカイブ

RSSフィード

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

最近のエントリ

最近のトラックバック