2017-10

土曜の夜の話





☆ モット・ザ・フープルの「土曜日の誘惑(Roll Away the Stone)」は邦題の付け方が微妙な作品のひとつだろうと思う。この曲のブリッジのところでイアン・ハンターがリンジー・ディ・ポールと掛け合いをしているのだが,その中に確かに「土曜の夜」というセリフがある。ただ曲のテーマは,よくある若い男が若い女を口説いているというパターンで,タイトルからして「(心の中にある)重石(おもし)をどけなよ」ということは,さっさと踏ん切りをつけて俺のところに飛び込んで来いという,いかにも「オトコジェンダー丸出し」の作品だ(爆)。まあ,そこまで考えると微妙ながらも「的は外していない邦題」なのかもしれない(再爆)。

☆ そういえばこれも周知の話だが,この曲で印象的なギターを弾いているアリエル・ベンダーとはルーサー・グロスナーの変名だ。当時モット・ザ・フープルではリード・ギタリストだったミック・ラルフスが自作曲があまりに取り上げられないことに業を煮やしてバンドを脱退,ポール・ロジャースらと組んだバッド・カンパニーの有名なデビュー曲「キャント・ゲット・イナフ」でリベンジを果たすのだが,後任として入ったグロスナーには契約上か何かの理由があって名前を一時的に変える必要があったようだ。彼にアリエル・ベンダーという名前を提供したのがリンジー・ディ・ポール。この時代の彼女はアイドル的な人気もあった歌手で「恋のウー・アイ・ドゥー」は日本でもヒットした。いつの時代も若い人たちの周囲は華やかで賑やかだという感慨を抱くのもこちとらがジイサンになった証拠だろう(自爆)。

Roll Away the Stone (Ian Hunter)
1973年11月リリース
全英最高位8位



☆ 若干ややこしい話をすると,モット・ザ・フープルからイアン・ハンターが(入ったばかりのミック・ロンソンと共に)脱退する直前に「Saturday Gigs(モット・ザ・フープル物語)」というシングルを出している。

(Do you Remember)Saturday Gigs (Ian Hunter)
1974年10月リリース



☆ これは邦題の方が正しく(笑),グループを離れる気になったからかどうかは知らないが,イアン・ハンターが書いた物語は確かにモット・ザ・フープルという「少し早くシーンに来てしまったバンド」の登場,失意,どん底,脱・どん底(D.T.B.W.Bかよ^^;)を描いていて,これはこれで興味深い。


☆ 今ごろ(いったん投稿後)気付いたが,掛け合いの最後のリンジーの科白,あれ自分の曲名「Ooh I Do」の自己パロディだ(゚д゚)。
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「音楽っていいですね。そこには常に理屈や論理を超えた物語があり、その物語と結びついた優しい個人的背景がある。この世界に音楽というものがなかったら、僕らの人生は(つまり、いつ白骨になってもおかしくない僕らの人生)もっともっと耐え難いものになっていたはずだ。」(引用元:村上春樹「ポケット・トランジスタ」(『村上ラジオ』2001年6月8日所収))

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