2017-05

「冬の散歩道(A Hazy Shade of Winter)」 (Simon & Garfunkel 1966年11月)付記あり





初出:2011年1月4日


サイモン&ガーファンクルのすべて/サイモン&ガーファンクル
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☆ Hazyって何だろうとずっと考えていた。ウエブ辞書を見ると「靄(もや)った」とある。冬の朝,冷たい外気が靄のようになって,しんしんと冷え込んでいる。そんな光景だろうか。Shadeは木陰とか物陰と書いてある。だが冬木立は常緑樹でも針葉樹なら木陰とは言い難い。まして落葉樹の広葉樹と来た日には枝ぶりをさらすだけである。この曲の邦題は「冬の散歩道」だが,やはり葉が落ちて裸になった木立と朝靄の冴えるように冷え冷えとした朝。陽は差し込んでも,暖かいと思う前にただ眩しいだけという冬の朝をイメージさせる。


A Hazy Shade of Winter (P.Simon)

Time, time, time, see what's become of me
While I looked around
For my possibilities
I was so hard to please
But look around, leaves are brown
And the sky is a hazy shade of winter

Hear the salvation army band
Down by the riverside, it's bound to be a better ride
Than what you've got planned
Carry your cup in your hand
And look around, leaves are brown now
And the sky is a hazy shade of winter

Hang on to your hopes, my friend
That's an easy thing to say,
but if your hope should pass away
It's simply pretend
That you can build them again
Look around, the grass is high
The fields are ripe, it's the springtime of my life

Ahhh, seasons change with the scenery
Weaving time in a tapestry
Won't you stop and remember me
At any convenient time
Funny how my memory slips while looking over manuscripts
Of unpublished rhyme
Drinking my vodka and lime

I look around, leaves are brown now
And the sky is a hazy shade of winter

Look around, leaves are brown
There's a patch of snow on the ground...

Look around, leaves are brown
There's a patch of snow on the ground...

Look around, leaves are brown
There's a patch of snow on the ground...





☆ でも上に載せた歌詞を読んでいくと,木々が裸になった真冬の光景ではなく晩秋から初冬にかけて落葉が始まる時節を歌ったものだと気付かされる。返す刀でこの「季節」が人生の「季節」にもダブらせられていることにも気付いてしまう。

2013年1月24日 付記

☆ 日本盤のファーストリリースは1967年1月。約21年後にバングルスがカヴァーして全米2位の大ヒットとなる。ポール・サイモンらしい都会人の孤独を内省的に歌った作品で,彼らの築き上げた名作「The Boxer」に連なる作品だ。




2017年1月24日付記
☆ この邦題が興味深いのは,曲のどこにも出てこない「散歩道」という言葉を入れたことだ。サイモンとガーファンクルの作品,専らポール・サイモンの視点なんだと思うが,松本隆の詩の世界における「東京という街に対する感情」と同質のものを感じる。もちろんそこがニューヨークになることは「ボクサー」を聴かなくても分かるだろう。

☆ こういう「視点」は「都会の中で生きていく市井の人々」と括ってしまえば早い気がする。ポール・ウイリアムスもルパート・ホームズもそうだ。例えばこの曲には当てもなく彷徨うとまでは言わないが,何かそういう思いを抱きながら街を歩く若者の姿が見える。それは思索する姿のようでもあり,そう考えていくと「散歩道」という言葉もそんなに違和感が無くなる。


☆ 散歩道と言えばむかしNHK第1で「ひるの散歩道」という番組をやっていた。おそらく今,総合でやっている「スタジオパークからこんにちは」の原型みたいな番組で内容はいろんな歌手の人がゲストに出て(毎日一人ずつ)プロモーション的なライブをやるようなものだった記憶がある。
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「音楽っていいですね。そこには常に理屈や論理を超えた物語があり、その物語と結びついた優しい個人的背景がある。この世界に音楽というものがなかったら、僕らの人生は(つまり、いつ白骨になってもおかしくない僕らの人生)もっともっと耐え難いものになっていたはずだ。」(引用元:村上春樹「ポケット・トランジスタ」(『村上ラジオ』2001年6月8日所収))

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