2017-10

マンチェスターことはじめ(1) バズコックスはいかに結成されたか?


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☆ 60年代のリバプールを再現するような70年代後半以降のマンチェスターのニューウエイブ・シーンは,一枚のインディーズEPから始まった。バズコックスの「スパイラル・スクラッチ」がそれである。存在し続けることでパンクを体現しているバズコックスを離れたハワード・ディヴォートが結成したマガジンは僅か4年ほどの活動期間に80年代のブリティッシュ・ロック・シーンに多大な影響を与えることとなった。この経緯をWikipedia(英語版)で追ってみる。

Buzzcocks~Wikipedia
Early years
Howard Trafford, a student at Bolton Institute of Technology (now the University of Bolton), placed a notice in the college looking for musicians sharing a liking for The Velvet Underground's song "Sister Ray". Peter McNeish, a fellow student at the Institute, responded to the notice. Trafford played electronic music and McNeish had played rock.
Howard Traffordはボルトン大学でヴェルヴェット・アンダーグラウンドの「シスター・レイ」みたいな曲が好きなバンド仲間を探していた。Peter McNeishは大学でその告知を見て返事を書いた。Traffordはエレクトロ・ロックを演奏したいと思い,McNeishはパンク・ロックをやりたかった。

McNeish assumed the stage name Pete Shelley, and Trafford named himself Howard Devoto, after a bus driver in Cambridge.
McNeishはピート・シェリー,ケンブリッジでバス運転手をした後にTraffordはハワード・ディヴォートと名乗り始めた。

In late 1975, Shelley and Devoto recruited a drummer and formed an embryonic version of Buzzcocks.
1975年,シェリーとディヴォートはバズコックスの萌芽となるバンドを始めた。

The band formed as Buzzcocks in February 1976 and performed live for the first time on 1 April 1976 at their college. Garth Davies played bass guitar and Mick Singleton played drums. Singleton also played in local band Black Cat Bone.
バズコックスが正式に結成されたのは1976年2月のことで,彼等の大学でのお披露目はその年のエイプリル・フールの日の演奏だった。ガース・デイヴィスがベースを担当し,ミック・シングルトンがドラムスを担当した。シングルトンはかつてブラック・キャット・ボーンというローカル・バンドで演奏していた。

After reading an NME review of the Sex Pistols' first performance, Shelley and Devoto travelled to London together to see the Sex Pistols in February 1976.
ニュー・ミュジカル・エキスプレス(NME)紙に載ったセックス・ピストルズの記事を読んで,76年2月,シェリーとディヴォートはピストルズを見にロンドンまで出掛けた。

Shelley and Devoto were impressed by what they saw and arranged for the Sex Pistols to come and perform at the Lesser Free Trade Hall in Manchester, in June 1976.
大いに感じるところのあった2人は,その年の6月,マンチェスターの Lesser Free Trade Hallにピストルズを招請した。

Buzzcocks intended to play at this concert, but the other musicians dropped out, and Shelley and Devoto were unable to recruit other musicians in time for the gig.
バズコックスはそのコンサートで演奏するつもりだった。しかし他のミュージシャン達が逃げ出してしまったので,シェリーとディヴォートは彼等の代役を探したものの間に合わなかった。

Once they had recruited bass guitarist Steve Diggle and drummer John Maher, they made their debut opening for the Sex Pistols' second Manchester concert in July 1976.
そこで彼等はベースのスティーヴ・ディグルとドラムスのジョン・マハーを招き,1976年7月にピストルズが二度目の公演を行った時のオープニング・アクト(前座)として,このラインナップでのデビュー・ライブを行った。

A brief clip of Devoto-era Buzzcocks performing The Troggs' "I Can't Control Myself" appears in the Punk: Attitude documentary directed by Don Letts.
ディヴォートの在籍した短い時期にバズコックスはトロッグスの「I Can't Control Myself」をパンク調で演奏した様子を Don Lettsは彼のドキュメンタリーの中で描いている。

In September 1976 the band travelled to London to perform at the two-day 100 Club Punk Festival, organised by Malcolm McLaren. Other performers included: the Sex Pistols, Subway Sect, Siouxsie and the Banshees, The Clash, The Vibrators, The Damned and the French band Stinky Toys.
1976年9月バズコックスはロンドンに行き,マルコム・マクラーレンが仕掛けた「100クラブ」の「パンク・フェスティバル(2日間公演)」で演奏した。対バンの面子はピストルズの他,サブウエイ・セクト,スージー&ザ・バンシーズ,クラッシュ,バイブレーターズ,ダムド,更にフランスのバンド,スティンキー・トイズがいた。

By the end of the year, Buzzcocks had recorded and released a four-track EP, Spiral Scratch, on their own New Hormones label, making them one of the first punk groups to establish an independent record label, trailing only The Saints' "(I'm) Stranded".
その年の暮れまでバズコックスは4曲入りEP「スパイラル・スクラッチ」を彼等自身のレーベルである「ニュー・ホルモンズ」から発表した。このEPは自主製作(インディー・レーベル)から発表された最初期の作品のひとつで,ザ・セインツの「(アイム)ストランデッド」が唯一その後を追う作品である。

Produced by Martin Hannett, the music was roughly recorded, insistently repetitive, and energetic. "Boredom" announced punk's rebellion against the status quo while templating a strident musical minimalism (the guitar solo consisting of two repeated notes).
マーティン・ハネットの制作(プロデュース)によるこの作品集は,大ざっぱに録音され,執拗なほどの繰り返しを持つ,熱のこもった演奏であった。「ボアダム(退屈)」という作品は,パンクスの現状維持的な大人社会に対する精神的暴動の様子を執拗なほど繰り返される音楽的ミニマリズム(2つの繰り返されるフレーズからなるギターソロに代表される)で宣言したものだった。
(続く)

Boredom (Howard Devoto / Pete Shelley)


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「音楽っていいですね。そこには常に理屈や論理を超えた物語があり、その物語と結びついた優しい個人的背景がある。この世界に音楽というものがなかったら、僕らの人生は(つまり、いつ白骨になってもおかしくない僕らの人生)もっともっと耐え難いものになっていたはずだ。」(引用元:村上春樹「ポケット・トランジスタ」(『村上ラジオ』2001年6月8日所収))

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