2017-05

「追憶の夜(Late in the Evening)」 (ポール・サイモン 1980年7月)



ワン・トリック・ポニー(紙ジャケット仕様)/ポール・サイモン



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Late in the Evening (Paul Simon)




The first thing I remember
最初に覚えていたことは
I was lying In my bed
自分のベッドの中で横になったいたこと
I couldn't of been no more
じっといてはいられないような感じだった
Than one or two
そのままでいるのじゃなくてね
I remember there's a radio
ラジオが鳴っていて
Comin' from the room next door
ドアの向こうの部屋から
And my mother laughed
母さんの笑い声がしていた
The way some ladies do
ある種のご婦人がそうするように
When it's late in the evening
もう夜も更けてきたというのに
And the music s seeping through
そういう音楽って浸みだすように聞こえるものなのさ

The next thing I remember
その次にぼくが覚えていることは
I am walking down the street
通りを歩いていた時のことだ
I'm feeling all right
ぼくはイイカンジだった
I'm with my boys
仲間たちと一緒で
I'm with my troops, yeah
それはちょうど親衛隊に守られてたって感じかな
And down along the avenue
そのままずっと歩いていると
Some guys were shootin pool
男たちがビリヤード台のところにいて
And I heard the sound
ぼくはその音を聞いた
Of a cappella groups, yeah
ア・カペラを歌うグループの声だ
Singing late in the evening
歌声は夜更けに響き渡り
And all the girls out on the stoops, yeah
女の子達は総出でポーチを抜け出しやって来るのさ,イエイ

Then I learned to play some lead guitar
それからぼくはリードギターの弾き方を教わった
I was underage In this funky bar
このイカしたバーじゃひよっ子扱いだったからね
And I stepped outside to smoke
仕方ないので,僕は "J"を吸いに
myself a "J"
外に出たんだ
And when I came back to the room
部屋に戻ってみると
Everybody just seemed to move
皆退屈して気分を変えたそうに見えた
And I turned my amp up loud and I began to play
そこでぼくはアンプのボリュームを上げて演奏を始めた
And it was late in the evening
それは夜更けがたのことだったけれど
And I blew that room away
だからぼくが,そのヤな感じをふっ飛ばしたのさ

The first thing I remember
きみがぼくの人生に関わり始めた
When you came into my life
そのいちばん最初にぼくが覚えていたことは
I said I'm gonna get that girl
君をどこかにさらっていくよ
No matter what I do
どんなことをしたってねって言ったことだったっけ
Well I guess I'd been in love before
だってぼくがそのフロアで君をチラッと見かけた時
And once or twice I been on the floor
それが恋の始まりだったと思っているから。
But I never loved no one
そしてぼくは他の誰にもできないように
The way that I loved you
君のことを好きになってしまったんだ
And it was late in the evening
そうだ。あれは夜も更けた時のことだった
And all the music seeping through
あらゆる音楽がそこから滲みだしていたのさ。

NOTES
☆ ポール・サイモン1980年の作品。映画『ワン・トリック・ポニー』の同名サントラ盤(1980年8月12日)の先行シングルとしてリリースされ,全米最高位6位(9月27日付)。1977年の『Greatest Hits, Etc.』を最後に長年所属したコロンビア・レコーズを離れ,ワーナー・ブラザーズに移籍した第1弾でもある。言うまでもなくポール・サイモンは東海岸を代表するソングライターの一人であり,ボブ・ディランと並ぶフォーク世代の生き残りでもある。

☆ 盟友であったアート・ガーファンクルとの間に微妙な距離を生んでしまった76年の『時の流れに(Still Crazy After All These Years)』から見ると5年間という時間が経過していた。「Still Crazy After All These Years」、「My Little Town」(ぼくはサイモンとたぶん認識が同じで,これはポール・サイモンがアート・ガーファンクルに客演を頼んだだけの作品であり,サイモン&ガーファンクルの作品とは呼べないと考えている)、「50 Ways to Leave Your Lover」、そして「Slip Slidin' Away」と,この5年間(奇妙な符合だが,ジョン・レノンが「子育て」していた時期とほぼ同じだ)は非常に内省的というか苦味を持った作品を出し続けていた。

☆ そういう意味でレノンの「ジャスト・ライク・スターティング・オーヴァー」と同じく,この曲にもどこか「心機一転」という感じを受けてしまう。東海岸の賑やかさは,この界隈にサルサ音楽やトロピカル・カクテルが流行りだすのと軌を一にしており,少し前に昔話で書いたジョー・ジャクソンもそういうニューヨークを感じて『ナイト&デイ』(1982年)に向かったのではないか。この曲にはそういうどこか気分を変えていこうという感覚があるような気がする。

☆ この曲のワクワク感は,村上春樹のいちばん最初の時期の小説2作に,どこか通じる気がする。風の歌もピンボールも別にワクワクするような小説だとは言い切れないけれどね。でも何となくそう思ってしまうのだ。

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「音楽っていいですね。そこには常に理屈や論理を超えた物語があり、その物語と結びついた優しい個人的背景がある。この世界に音楽というものがなかったら、僕らの人生は(つまり、いつ白骨になってもおかしくない僕らの人生)もっともっと耐え難いものになっていたはずだ。」(引用元:村上春樹「ポケット・トランジスタ」(『村上ラジオ』2001年6月8日所収))

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