2017-05

「夕闇のストラット」 (EPO 1985年3月21日=アルバムリリース)


ハーモニー(紙ジャケット仕様)/EPO



¥3,240

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☆ この曲はエポの7枚目のアルバム『HARMONY』の2曲目,1曲目が「オーバーチュア(序曲)」なので事実上の1曲目にあたる。ところでむかし赤鉛筆といえば朱色の鉛筆だった。その赤鉛筆(三菱でもトンボでもどこでもよかった)には "Vermilion" と書いてあった。バーミリオンが朱色で夕焼けの色であることをこの曲を聴いて思い出した。

「夕闇のストラット」 (EPO)



☆ 失恋した瞬間ってどんな気持ちなんだろう。愚問だと思うがやはり考えてしまう。失恋した瞬間はクラッシュ(交通事故)の瞬間と同じで目の前が本当に真っ白になってしまう。真っ白なのは心の中に何も書き込めないからだろう。確か恋に落ちた瞬間だってどこかで「魂を抜かれた」はずなのに,全く同じ力が反対側に働いても同じように「魂を抜かれてしまう」のだ。だから別れを告げた元カレは一刻も早くその場から逃げ出すために車を発進させ,残された主人公は魂を抜かれたまま「ふらつく心を外に見せないように歩く(strut)」のだろう。

☆ ストラットといえばお天道様の下を普通に歩いている時のネコの歩き方を思い出す🐈。あの歩き方は何かに似ていると思ったら,ネコ科の猛獣(トラでもライオンでもいい)のフツーの時の歩き方だった。そういえばこの曲よく聴くと,低音を強調して4ビートでノッシノッシしている。

☆ クルマで逃げ出す(と言っては酷かな?そうでもないと思うが)元カレを見送るシチュエイションは,この時代の女の子の歌詩の代表的パタンのひとつだった。まだクルマがレジャーの王様で「デートカー」だとか「ハイソ・カー」などという死語が「カフェバー」や「プールバー」といった同類と共に,王様のような顔をしてふんぞり返っていた時代だった。

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「音楽っていいですね。そこには常に理屈や論理を超えた物語があり、その物語と結びついた優しい個人的背景がある。この世界に音楽というものがなかったら、僕らの人生は(つまり、いつ白骨になってもおかしくない僕らの人生)もっともっと耐え難いものになっていたはずだ。」(引用元:村上春樹「ポケット・トランジスタ」(『村上ラジオ』2001年6月8日所収))

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