2017-07

「Goody Two Shoes」 (Adam Ant 1982年)



Friend Or Foe/Adam Ant



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☆ ジャングル・ビートは2つの経路で生まれた。ひとつはロカビリー・リバイバル(ネオ・ロカビリー)がブームとなっていた英国から。ネオ・ロカビリーに関してはブライアン・セッツアーのストレイ・キャッツがちょっとしたアイドル的な人気となったこともあったが,最大の出来事はおよそロカビリーとは無縁なイメージのあったクイーンが「Crazy little thing called love(愛という名の欲望)」を全米No.1にしたことだったかもしれない。ジャングル・ビートのもう一つの流れはチャック・ブラウン&ザ・ソウル・サーチャーズでこれが(ワシントン)DCのシーンから全米に広がった。

☆ アダム・アントがジ・アンツを率いて活躍していた80年代初めの時期はパンク/ニューウエイブとテクノが百花繚乱であり,ブリティッシュ・メタルがハード・ロックに新たな地平線を切り開き始めていた。アンツ解散後のアダム・アントが採った道は少しだけロカビリーの味付けをした「ネオ・アント・ミュージック」だった。これは大当たりで英国のNo.1だけでなく,ビルボードHot100でも最高位12位の大ヒットとなった。

Goody Two Shoes (Adam Ant / Marco Pirroni)



☆ この「感じ」はテクノと東京ロッカーズと博多めんたいビートが(それぞれかなり小さなシーンを)席巻しつつあった本邦ではあまり流行らなかった。特にネオ・ロカビリーを持ち出す前に日本には70年代前半のロックンロール復権期の影響が大きく残っていたからだ(本人の音楽的指向の変化と関係なく矢沢永吉であり,それよりは正統的に引き継いでいたジョニー大倉であり,クールスであり勿論ダウン・タウン・ファイティング・ブギウギ・バンドもその水脈に繋がっている)。

☆ だからこれを取り上げたのはニュー・ミュージックの中でも南佳孝(ただし彼のフィルターを通しているので中身が消化されている)だったり,大澤誉志幸(ただしソロ・アーチストとしてではなくエキゾチックスを通しての沢田研二への曲提供として)だったりということになるだろう。

エッセンシャル/アダム&ジ・アンツ



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☆ でもネオロカ(ビリー)といっても,基本はエルヴィス(プレスリー)の時代の由緒正しいロケンロールをアップデイトしたという感が強い。アダム・アントのこの曲はそういう切り口で聴いてみるとモダン・ロカビリーの1作であると思うし,音楽は単純にリバイバルさせるのではなく,こういうアップデイトが必要なのだと思う。



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「音楽っていいですね。そこには常に理屈や論理を超えた物語があり、その物語と結びついた優しい個人的背景がある。この世界に音楽というものがなかったら、僕らの人生は(つまり、いつ白骨になってもおかしくない僕らの人生)もっともっと耐え難いものになっていたはずだ。」(引用元:村上春樹「ポケット・トランジスタ」(『村上ラジオ』2001年6月8日所収))

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