2017-10

「ライズ(Rise)」 (ハーブ・アルパート 1979年7月20日)



ライズ/ハーブ・アルパート



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☆ 日本でいちばんよく知られているハーブ・アルパートの曲はティファナ・ブラス時代の「ビター・スウィート・サンバ」で,これはニッポン放送が「オールナイト・ニッポン」のメインテーマ曲に長く使ったからだ。とはいえ70年代の半ば過ぎ,ソニーのスカイセンサーにイヤホンをつないで親に隠れてこっそり番組を聞いていた時代には(爆)この曲の誰かのカバー・ヴァージョンを使っていた。80年代には元に戻っていたのであれは一時期のことだったと思う。ちなみにタモリのように独自のオープニング・テーマ(あれが流れてきただけでクスクス笑い出す始末だった)を使っていたパーソナリティーもいた。昔の「ANN」には日曜深夜枠という関東ローカルのような放送もあったと記憶している。90年代の半ば過ぎだったか確か主婦の友社あたりから「ANN」の詳細な分析本が出ていたので,あの本にはもっといろんなことが書いてあると思う。

☆ 「ライズ」はアフガニスタン侵攻のため西側諸国がボイコットしたモスクワ五輪(1980年)を想定したオープニング曲で華々しく始まるが,続くこの曲はまさに「スタジオ54」世代の「大人ディスコ」のテーマ曲という風情があった。その証拠にこの曲(1979年10月20,27日付全米No.1)の前後のナンバーワンは「今夜はドント・ストップ(Don't Stop 'Til You Get Enough)」(マイケル・ジャクソン)と「ポップ・ミューヂック(Pop Muzik)」(M=ロビン・スコット)で,誰がどう見てもディスコ・チャートのような様相であった(爆)。

Rise (Andy Armer / Randy Badazz AMS7613)



☆ You Tube の画面に映っているのはシングル・カットしたエディションで,ロング・ヴァージョンは先にも書いたようにアルバムの2曲目に入っている。この曲のアルバートのトランペットはよく聴くと非常に微妙である。出だしから微妙にブレている(より正確に言えば「よれて」いる)。しかしそのブレ方が最後まで変わらないので,どうも意識的に弱く吹いている感じがする。ティファナ・ブラス時代にマリアッチ風作品で一世を風靡した頃のアルパートは最初に引用した「ビター・スウィート・サンバ」とか「蜜の味」とか聴いても,カラッとした歯切れの良い(それがマリアッチの特徴のひとつではあるけれど)トランペットを吹いていた。そういう演奏と比べると明らかに意識的に「ゆらいでいる」ような気がする。イントロの初音がピシャッと入るだけにこの意識的な「ゆらぎ」が大人ディスコの神髄なのもしれない。


PS.記憶違いかもしれないが,この曲は80年代後半から90年代前半にかけて洋酒(たぶんキリンシーグラム(当時)の「ロバート・ブラウン」だったと思う)のCM曲として使われていたと思う。
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Re: 恐らく…

☆ コメントありがとうございます。

> 一言でいうなら、この曲を支配しているのはクラッピングだと思います。

☆ 慧眼ですね。あれでこの曲が「締った」感じがするのも事実だと思います。

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「音楽っていいですね。そこには常に理屈や論理を超えた物語があり、その物語と結びついた優しい個人的背景がある。この世界に音楽というものがなかったら、僕らの人生は(つまり、いつ白骨になってもおかしくない僕らの人生)もっともっと耐え難いものになっていたはずだ。」(引用元:村上春樹「ポケット・トランジスタ」(『村上ラジオ』2001年6月8日所収))

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