FC2ブログ

2020-02

「Three Time Loser」 (Rod Stewart 1975年8月15日=アルバムリリース)



Three Time Loser (Rod Stewart)



☆ その頃ぼくの家では朝日新聞を取っていた。朝日の販売店の人の売り方が上手だったからかは知らないが「週刊朝日」とか「朝日こども新聞」(これはぼくの強い希望^^)まで取っていた。だからロッドのこのアルバム『Atlantic Crossing』が何曜日か忘れたけど夕刊のディスクレビューに載っていて数年後の『Blondes Have More Fun』(1978年7月17日)に大ブーイングを浴びせた某音楽評論家が絶賛レビューを書いていたことを記憶している(爆)。「こども新聞」はあまり役に立たなかったが,「週刊朝日」は紀信の表紙写真館だとか「デキゴトロジー」だの「恨ミシュラン」だのという現在のぼくを形成する重要な養分を大量に吸収させていただいた(再爆)。そして親父が日本経済新聞を取るようになり(その頃は見向きもしなかった),ぼくも大学の専攻の関係で朝日新聞の国際面を読むようになった。

☆ ブレイディみかこという人は,ぼくと少し地縁のある人らしい。彼女の本の断片からパンク少女の面影が漂ってくる。彼女が生活しているイギリスは,ぼくが朝日新聞を読んでいる頃から「階級社会」であることが知られていたし,パンク/ニューウエイブを「理解」する上でも,それは重要な前提だった。ロッド・スチュワートのこのアルバムジャケットを見ても,ステージそのままの衣装でサッカーボールを小脇に抱え酒をまき散らしながら摩天楼に歩を進める彼の歩みは「ロックスター化フットボールの選手でなければ」(下の階級から)這い上がることができないと言われた当時(現代も似たようなもので,ブレイディの本を読めば「異相の平等国家」だったはずの本邦もインターネットの助力を受けた新自由主義によって間違いなく階級分化していることが分かる。

☆ であるとすれば,絵に描いたような「イロオトコ」を演ずるスチュワートのこの歌詩は裏側に痛烈な自虐を孕んでいるものであり,たかが「3回振られた(Three Time Loser)」くらいじゃ済まない現実と,そんな現実への反抗としての放蕩があるようにも思えてそれはそれで滋味深く感じたりするのである。

☆ 敢えて載せてないが実にナンパな歌詩で(爆),しかもご丁寧にもロッド本人のペンによるという(笑)。このミディアムでバチッと決めるグルーヴは後年も「Hot Legs」なんかがあって,ぼくの一番好きな彼の曲のラインだ。

Album PERSONNEL
Rod Stewart – vocals
Pete Carr – acoustic guitar and electric guitar on Sailing
Jesse Ed Davis – guitars
Steve Cropper – guitars
Fred Tackett – guitars
Jimmy Johnson – guitars
Barry Beckett – keyboards
Albhy Galuten – keyboards
Booker T. Jones – Hammond organ
Donald "Duck" Dunn – bass
Lee Sklar – bass
Bob Glaub – bass
David Hood – bass
David Lindley – mandolin, violin
Al Jackson, Jr. – drums, percussion
Roger Hawkins – drums, percussion
Nigel Olsson – drums, percussion
Willie Correa – drums, percussion
The Memphis Horns – trumpet, trombone, saxophone
Cindy & Bob Singers, The Pets & The Clappers – backing vocals
String arrangements by Arif Mardin and James Mitchell

Album Charts
【最高位】
No.1:豪州、ノルウェー、英国
2位:オランダ
5位:スウェーデン
9位:米国(Billboard 200)
11位:西独
18位:スペイン
21位:カナダ
23位:イタリア
87位:日本(オリコン)
※あのフォーク/ニューミュージック旋風の中,まだまだ無名だった彼が洋楽でオリコン100位内に入ったのは当時としては快挙に近い。

スポンサーサイト



テーマ:Musically_Adrift - ジャンル:音楽

«  | HOME |  »

プロフィール

deaconblue

Author:deaconblue
「音楽っていいですね。そこには常に理屈や論理を超えた物語があり、その物語と結びついた優しい個人的背景がある。この世界に音楽というものがなかったら、僕らの人生は(つまり、いつ白骨になってもおかしくない僕らの人生)もっともっと耐え難いものになっていたはずだ。」(引用元:村上春樹「ポケット・トランジスタ」(『村上ラジオ』2001年6月8日所収))

最近の記事

最近のコメント

FC2カウンター

リンク

このブログをリンクに追加する

ブログランキング

FC2ブログランキング

カレンダー

01 | 2020/02 | 03
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29

カテゴリー

月別アーカイブ

RSSフィード

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

最近のエントリ

最近のトラックバック