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2020-01

俺様参上 (じいさん学 第9講)

謹賀新年


☆ 昔の学校の校舎は木造だった。地方の名門校などと呼ばれていい気になっている旧制中学から続く高校など「古いこと(=伝統があること)はいいことだ」を引きずっていつまでも木造モルタル建の校舎を使っていた(先月亡くなった中曽根康弘氏が総理大臣の頃くらいからそうした伝統校舎の現代化が始まり(爆),Windows95がブームになる前あたり(細川政権の頃か^^;)にそれはほぼ終了しているようだ)。



☆ 木造モルタル建の校舎の内部はどうなっているか?下手したら廊下も木で出来ているのだが(笑),さすがに小中学校のような「木の廊下」は少数派だっただろう。いずれにしても年に数回この廊下の「ワックス掛け」などという面倒事(苦笑)があり,滑って転ぶ等の実害があったりしたわけだが,それもまた別の話。だけど教室の中は木でできている訳で,そうすると授業に退屈した連中が何をするかは1952年だろうが1982年だろうが大差が無い。落書きである。

☆ 昔からこの年代の男が書く落書きはたわいないものかエロいものと相場が決まっており,たまに哲学や文学が混じっているがぼくがそういう年齢の頃は既にレッドブック入りの絶滅危惧種だった。そう言えばインターネットが広がると「××の落書き」と揶揄するオッサン達がいたが,自分がリア厨だった頃「そういうこと」をしなかったのかと小一時間(以下略)。

「アイリス」 (ORIGINAL LOVE 1997年7月2日=アルバムリリース)


☆ 校舎の落書きに限らず(つまりスプレー落書きのこと)昔の落書きによくあったパターンに「××(人名)参上」というのがあった。参上した「××」がどの程度の御仁であるかは想像に難くないが(爆),インターネットもSNSもない時代の承認欲求の発散なんて,こんな他愛もないモノなのである(苦笑)。

☆ ところでスティックスの83年作品に『Kilroy Was Here』(1983年2月22日)がある。このアルバムは邦題が『ミスター・ロボット - キルロイ・ワズ・ヒア -』となっていることからも分かるように(笑)アルバムトップ曲「Mr. Roboto」(注:Robotではない)が本邦リスナーの度肝を抜いた(再爆)。Wikipedia英語版のこの曲の項にはわざわざ次の記述がある。

The Japanese lyrics at the beginning of the song are as follows:

どうもありがとうミスターロボット (Dōmo arigatō misutā robotto)
また会う日まで (Mata au hi made)
どうもありがとうミスターロボット (Dōmo arigatō misutā robotto)
秘密を知りたい (Himitsu o shiritai)

The lyrics translate into English as follows:

Thank you very much, Mr. Roboto
Until the day we meet again
Thank you very much, Mr. Roboto
I want to know your secret

☆ とまあ,安川電機やファナックの人が耳にしたら何かしらの感慨を抱きそうな歌詩で(爆)リズムとの関係からこの日本語はややたどたどしく「ドモ・アリガット・ミスター・ロボット」と聞こえる気がする(再爆)が,お話は原題に戻る。

☆ Kilroy was here(キルロイ参上)という成句についてWikipedia(英語版)はこう書いている。

> Kilroy was here is an American symbol that became popular during World War II, typically seen in graffiti.
「"キルロイ参上"は第二次世界大戦を通じ有名になったアメリカの象徴で,典型的には落書きとして見られたものである。」

☆ という訳で洋の東西を問わず「俺様参上」は典型的落書きなのであるが,話はここで終わらない。第二次世界大戦が終わり,米軍(占領軍)が日本に「進駐」すると,「キルロイ参上」は日本各地の米軍施設に「参上」した。その中のひとつが福岡市郊外(現在の春日市)の米軍キャンプに書かれていたが,その落書きを興味を持ってみていた一人の日本人がいた。その人は米軍キャンプ(PX)の指定商人として当時春日原にあったベースに出入りしていた。

☆ 彼は後年飛行機の機内食や給食事業,中でも有名なものはファミリーレストラン事業だが,それで全国に知られる(城山三郎がモデル小説を書いている)ことになるが,その彼が作った会社が「キルロイ特殊貿易株式会社」で,この会社はその後転変を経て「キルロイ興産株式会社」となっている。彼の名は江頭匡一,会社は現在ロイヤルホールディングス株式会社という名前になっている(小説の名前は『外食王の飢え』。ファミレスはもちろんロイヤルホストである)。

Mr. Roboto (Dennis DeYoung)
Released February 11, 1983



Billboard Hot100 1983
2/12:40位(New Entry) ⇒ 2/19 34位 ⇒ 2/26 24位 ⇒ 3/5 20位 ⇒ 3/12 13位 ⇒ 3/19 10位 ⇒ 3/26 7位 ⇒ 4/2 7位 ⇒4/9 5位 ⇒ 4/16 3位(最高位) ⇒ 4/23 3位 ⇒ 4/30 4位 ⇒ 5/7 8位 ⇒ 5/14 16位 ⇒ 5/21 23位 ⇒ 5/28 31位 ⇒ 6/4 49位 ⇒ 6/11 72位 ⇒ 6/18 100位以下

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「音楽っていいですね。そこには常に理屈や論理を超えた物語があり、その物語と結びついた優しい個人的背景がある。この世界に音楽というものがなかったら、僕らの人生は(つまり、いつ白骨になってもおかしくない僕らの人生)もっともっと耐え難いものになっていたはずだ。」(引用元:村上春樹「ポケット・トランジスタ」(『村上ラジオ』2001年6月8日所収))

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