2017-06

「春のストーム」 (彩恵津子 1989年3月21日=アルバムリリース)


初出:2014年4月28日
In BloomIn Bloom
(1989/03/21)
彩恵津子

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「春のストーム」 (作詩:彩恵津子 / 作・編曲:岩田雅之)



2017年4月2日記
☆ この間,徳間書店がCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)の傘下に入るというニュースがあった。徳間と言えばアサ芸こと「アサヒ芸能」が有名だが,一時期「週刊宝石」というおじさん系週刊誌を出していた。ぼくが彩恵津子のグラビア(といってもモノクログラビア記事=つまりメイングラビアの前後に引っ付いている記事付きの白黒グラビア)を見たのは唯一その紙面だけだった。

☆ バブル最盛期の流行語のひとつに「お嬢様」というのがあって(笑),それと対になるのがメッシー君とかアッシー君などという言葉であったのは当時を知る(大多数の)男女なら多少ほろ苦い思い出と共に思い浮かばれることと思われる(爆)。しかし今ではこんなところに(爆)と使っただけで若い世代の人達から冷たい視線を向けられるのも,些(いささ)か物寂しさを感じさせるのだが。

☆ そのモノクログラビア記事で彼女は他の人達(忘れてしまった)と並んで「お嬢様ポップス」と紹介されていた。これも本人には些か不本意だったかもしれないが,彼女が作詩したこの曲を聴くと,その佇(たたずま)いは「お嬢様ポップス」と書かれることが,意外と本質を衝いているかもしれないとも思った。

☆ この曲の主人公にとっての「ストーム」とは,目の前の彼に対する「狂おしいほどのコイゴコロ」であり,賢い彼女はそれを露ほども見せないのである。人によってはそのことは「あさどい振舞い」に見えるかもしれない。実際,前(さき)に書いたようにメッシー君,アッシー君をフジテレビのF1中継カメラのように駆使して(談:古舘伊知郎=爆=)青春をエンジョイされた「お嬢様」方も掃いて捨てるほどいたからだが,そういう「解釈」は彼女のコイゴコロにはちょっと辛辣過ぎはしないかと思ってしまうのである。

☆ 彩恵津子は天性のノーブルな声を生かし切った歌手だと思う。こういう曲を聴いていても(辛辣な人にとってはカマトトでも),心の奥に渦巻く情念がはっきりしていながら,それはちっとも暑苦しくも生臭くもなく,どこか清清したもっと純情なものに聞こえてしまうのである。この「聞こえてしまう」ところが彼女の天性であり,数多(あまた)の「お嬢様」と彼女のポップスを隔てる唯一の点であったのだ。


☆ あまり言いたくはないが,最近ロードショーにかかっていたこの映画原作小説も,残念ながら「この時代の香り」を非常に強く感じてしまう。これでは「冷たい目で見られ」ても仕方がないのかもしれない。

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「音楽っていいですね。そこには常に理屈や論理を超えた物語があり、その物語と結びついた優しい個人的背景がある。この世界に音楽というものがなかったら、僕らの人生は(つまり、いつ白骨になってもおかしくない僕らの人生)もっともっと耐え難いものになっていたはずだ。」(引用元:村上春樹「ポケット・トランジスタ」(『村上ラジオ』2001年6月8日所収))

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